「情報教育担当珍道記 その四」

タイムマシンに乗って?

by Long Distance

<筆者プロフィール>
某県の小学校教諭・情報教育担当(ご本人の希望で匿名です)
コラムでは「情報教育」の初期・中期・現在までの経緯や現状、そして未来への提案も含めて語っていただきました。


 「部屋にある机の引出しをあけると、そこにはタイムマシンがあった。めざすは、2020年の小学校。未来の小学校には情報教育担当という校務分掌はなかった。しかし子ども達や先生達は薄型でタッチパネルタイプのコンピュータを自在に使いこなしていた。・・・」

 なんて未来では、あまりにきれいすぎてつまらないですね。教育のねらいという視点から、考えていることを書かせていただきます。

 以前は、つい「コンピュータを使ってこんな授業を」と機械先行になってしまう所があったので、「コンピュータを使うことで、子どもにどんな力がつくのだろうか」と意識して考えるようにしています。

 本校でコンピュータ教室に毎週子どもを連れて行くクラスの中には、お絵かきやゲームばかりをやっていて、子どもに全ておまかせ状態で、これといった指導をしている様子が見えないクラスもあります。来年度から新学習指導要領が実施されますが、どう考えても時間的なゆとりができるとは思えません。
 また、学習内容が減るという報道があり「本当に学力は大丈夫なの?」という保護者の声が既に聞こえてきています。だからこそ、教科や総合的な学習などのねらいを達成するために、コンピュータを使うことができればと考えています。コンピュータを使うことで、より効果的にねらいが達成できれ<ばと願っています。

 「なんだ、当たり前のことじゃん」と思われるでしょうが、「何のためのコンピュータか」という共通意識がないまま、予算づけが先行してコンピュータが導入されている近隣の市町村を見ていると、危機感を抱いてしまいます。
 未来は思い描くだけではなく、自分達の手で創りあげていくものですよね。コンピュータの形態は変わっても、21世紀の主人公である子どもが、自分達のためにコンピュータを活用できる未来になるよう、できることを考えひとつずつ実行していきたいと思います。

 4回に渡って稚拙な文章におつきあいいただき、ありがとうございました。


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