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静かな温泉地で食を語る

【群馬】四万温泉食育サミット

 1月20日・21日の2日間、群馬県吾妻郡の四万温泉で湯立神事と食育サミットが開かれた。
 湯の恵みに感謝する「湯立神事」は、1月20日、四万温泉発祥の湯「御夢想の湯」の前広場で行われた。参拝者には「甘酒」や「あがしし汁」が振舞われ、お守り「湯守の木札」を配布。最後に豪華賞品付の「温泉まんじゅう撒き」が行われ大変な賑わいを見せた。

食育サミットで
食育サミットで討論を交わす

 また、四万温泉の宿では、「日本型食生活」や「安全な食」を考えた料理を提供してきたが、四万温泉協会が農林水産省「平成21年度食育先進地モデル実証事業」に認定されたのを機に「食の一倶楽部」を立ち上げた。


 「食の一倶楽部」は、四万温泉内の調理人たちが、ノウハウやアイデアを結集する場。ニジマスの品種改良により生まれた「ギンヒカリ」の刺身や各種料理など、地元の食材を生かした名物料理の開発を行っている。また、冬には、農地を荒らす害獣として駆除の対象となっていたイノシシを「あがしし汁」「あがしし鍋」として利用。「あがしし鍋」は16種類あり、宿毎に力を入れている。

 1月21日、中之条町ツインプラザで行われた「四万温泉食育サミット」には、120名を超える参加者が集まった。

浜内千波氏
浜内千波氏

 「いま求められる正しい日本の食生活とは?」―「食事バランスガイド」をもとにした地域からの食生活の提案―をテーマに基調講演を行ったのはフードプロデューサーの小倉朋子氏。今は世界中の料理が食べられるが、カロリーではなくバランスが大切とし、日本食の良さや食習慣について語った。

 料理研究家の浜内千波氏は「こどもよろこぶ!毎日にっぽん元気食。」―上州の力を活かして―をテーマに特別講演を行った。主婦の立場から、具体的な食材の組み合わせなど、栄養学について分かりやすく説明した。


 最後に行われたパネルディスカッションでコーディネーターを務めたのは、潟Gイエイビー・観光地域活性化コンサルタントの佐藤孝俊氏。小倉氏や浜内氏らをパネリストに「いま、はじまる。中之条元気食。」―きて、みて、たべて、すこやかに―をテーマに討論が交わされた。

 




【2010年2月20日号】