第1回手帳甲子園を開催 自己管理能力が向上―能率手帳プランナーズ

 中高生が手帳を活用することで書く習慣を身に付け、生活習慣の改善や自己管理力が向上することをねらって開発された「能率手帳スコラ」(開発:(株)能率手帳プランナーズ)は、すでに全国260校6万人に使用されている。同社では、そうした手帳を活用している学校の中から、優れた取り組みを表彰する「第1回手帳甲子園」を開催。12月15日、都内で表彰式が行われた。

中高生向け「能率手帳スコラ」を活用

能率手帳スコラ
受賞した学校の教員・生徒たち

  全国から集まった事例から、最優秀校1校、優秀校9校、特別貢献優秀校1校、審査員特別優秀校1校が決定。最優秀校の兵庫県立西宮高等学校では、生徒の家庭学習の充実と基本的生活習慣の確立をテーマに手帳を活用。総合的な学習の時間を使った手帳指導や、手帳コンテストの開催など、工夫を凝らした取り組みが高く評価された。

  同校の森本秀美教諭は「まずは生徒に手帳を好きになってもらおうと、県西スクールダイアリーを略してKSDという愛称を手帳につけました」と話す。

  また、2年前に「生徒が使える手帳」を同社に提案し、「能率手帳スコラ」開発のきっかけとなった山形県立鶴岡中央高等学校が、特別貢献校に選ばれた。

  この手帳は、中高生が使うことを考慮して、「今週の目標」や「1週間の振り返り」などを記載する欄が設けられ、コメント欄を通じて担任とのコミュニケーションを図ることができる。

  同社の野口晴巳会長は「2校からスタートした手帳の活用が、1年間で260校にまで増えました。様々な活用がなされていることを知り、感謝の気持ちを込めて手帳甲子園を開催することとなりました」と語る。

コミュニケーションツールとして活用

  審査員で脳の研究として知られる池谷裕二氏(東京大学大学院薬学系研究家准教授)は、「手帳を使うことは、生徒にとって背伸びをしているようで心をくすぐるものがあります。手帳は人に見せるものではありませんが、これは先生とのコミュニケーションで活用するなど、自分の内面を見せるために活用したりと、手帳の概念を変えるもので興味深い」と講評。

【受賞校】
▽最優秀校=兵庫県立西宮高等学校、▽優秀校=清真学園中学校(茨城県)、埼玉県立大宮商業高等学校、東京都立小山台高等学校、伊豆中央高等学校(静岡県)、富士宮市立西富士中学校(静岡県)、中野区立第十中学校(東京都)、佐賀県立唐津西高等学校、九州産業大学付属九州高等学校(福岡県)、富士学苑中学校(山梨県)、▽特別貢献優秀校=山形県立鶴岡中央高等学校、▽審査員特別優秀校=京都府立桃山高等学校

【2013年1月1日号】

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