教育現場で反響 紙芝居「たべられないよアレルギー」(童心社)

友達を理解しよう

「たべられないよアレルギー」子供達に食物アレルギーについて伝える紙芝居「たべられないよ アレルギー」(童心社)が注目を集めている。昨年11月に発売され、すでに2度重版された。発売当初は幼稚園・保育園での活用が中心だったが、現在は小学校低学年でも導入され始めている。

紙芝居は牛乳アレルギーの誤食事故を題材としており、脚本は現役の小児科医・井嶋敦子氏が担当。「ハヤトはユリちゃんが牛乳アレルギーなのを知りません。こぼれた牛乳をそっと手でふいて、その手でケーキを半分にしてユリちゃんと食べました。するとユリちゃんの様子が…」というストーリーが展開する。

食物アレルギーはどのようなことが起こるのか、もしクラスにアレルギーの友達がいたら自分はどのように行動したら良いのかを伝える。

童心社の担当者は「紙芝居のストーリーを通してアレルギーについて紹介することで、アレルギーを持たない子供が、アレルギーを持つ友達について、より理解しやすいとの声をいただいています」と反響の多さを分析する。

幼稚園・保育園や学校での子供達の誤食はすべて大人の責任であるのは自明のこと。それに加えて、「好き嫌いではなく、食べられない」「わずかな量でも危険な状態に陥ることがある」など、子供達自身が正しく食物アレルギーについて学ぶことは、誤飲誤食を防ぎ、大きな事故を食い止める一歩となる。

【2014年7月21日号】

<<健康・環境号一覧へ戻る