いじめ防止等の対策で9割の学校が組織化

1万2千件減少

 いじめ認知件数平成25年9月28日に「いじめ防止対策推進法」が施行されたことを受け、今回の調査より高等学校通信制課程に在籍する生徒も含まれた。いじめの認知件数18万5860件のうち高校通信制課程における発生件数を除く認知件数は18万5767件で、前年度の19万8109件から約1万2000件減少。

内訳をみると小学校で約1400件増加しているが、中・高・特別支援学校では減少している。

いじめを認知した学校数が前年度に比べて減少したが(H25:51・8%、H24:57・3%)、認知した学校と認知していない学校とで、いじめの日常的な実態把握のための取り組みに差が見られた。

研修等の成果で 知識・理解深まるいじめの認知件数が全体的に減少した理由について、文科省は都道府県教育委員会に別途アンケート調査を実施。

県で統一した様式のアンケートの実施で子供達がいじめについて意識するようになったことや、教職員への研修で、未然防止に対する知識や理解が深まったなどが挙げられた。

自殺者数は増加小中高で45人増今回240人と前年度の195人を45人上回った小・中・高校の児童生徒の自殺数は、高校通信制過程を除いても213人と昨年より増加。「いじめの問題」があったとされるケースは9人。

高校通信制課程における自殺者は27人だが、これについて10月24日に文科省で開催された「いじめ防止対策協議会(第2回)」では、学校数(通信制課程221校)に対して多いのではないか、という指摘がなされている。

推進法施行後の重大事態181件平成25年6月28日にいじめ防止対策推進法が公布されたことを受け、「いじめ防止対策推進法を踏まえた学校の取組状況に関する調査」も別途実施された(平成26年5月現在)。

推進法施行後の重大事態の発生件数は181件で、そのうち生命、心身、財産に重大な被害が生じるとされる第1号に規定するものは、76件であった。

学校いじめ防止基本方針は86・5%が策定済み、いじめの防止等の対策のための組織については93・8%が設置済み。

努力義務とされる「地方いじめ防止基本方針」に関しては、策定済みの都道府県が74・5%。市町村単位になると23・8%と低く、策定に向けて検討中が59・6%となっている。

H27年度概算要求いじめ対策66億円文科省は、11月7日の東京会場を皮切りに、いじめの防止等に関する普及啓発協議会を全国で開催し、取り組みの強化を促進する。仙台:11月21日、福岡:12月19日、大阪:平成27年2月6日。

なお、文科省は平成27年度の概算要求の中で「いじめ対策等総合推進事業」として66億円を計上(H26年度48億円)。

スクールカウンセラーとスクールソーシャルワーカーの配置拡充などを通じて、早期発見・早期対応に努めていく。

【2014年11月17日号】

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