図書館活用の促進と調べる学習の普及を目的とした「図書館を使った調べる学習コンクール」の作品募集が11月30日まで募集中。今年で20回を迎えた本コンクールは、「調べる学習」により、情報リテラシーをはじめ、知的好奇心・読解力・言語力・思考力の5つの力が磨かれる。昨今の「アクティブ・ラーニング」の潮流の中で、ますます注目される活動といえる。
前回の第19回は、小学生から大人まで、国内外から7万56作品が寄せられた。直接の応募数とともに、地域コンクールの実施自治体数も年々増加している。その理由とは何か。
主催の図書館振興財団は国立教育政策研究所と共同で、これまでの受賞者などを対象に調査を実施(※)。その結果によると指導した教職員は、調べる学習によって身に付く力を「知的好奇心」「複数の資料を調べることによる体系的な思考や多面的な思考能力」「主体的な学び」「課題を見つけ、資料情報を探し、まとめ、表現する力」「自己肯定感」「著作権を尊重する姿勢」などと考えている。さらに過去の受賞者からは、調べる学習が大学受験や就職といった際に将来のキャリアを描くきっかけにもなり得ることも明らかになった。
本コンクールの募集作品は、身近な疑問や興味があることなどについて、公共図書館や学校図書館で調べ、フィールドワークなどを行い、どのように調べをすすめたか、その結果何が分かったかをまとめるもの。出典の明記といった論文に必要な要素を押さえつつ、学びの成果や感動をいかに分かりやすく伝えるか。1つ1つの要素が審査のポイントとなるが、それは児童生徒の成長の糧にもなるに違いない。「知っていることを活用できる力」「社会や世界と関わり合う力」などを養う「アクティブ・ラーニング」のきっかけづくりや意識付けになる調べる学習。ぜひじっくり取り組んでみたい。
募集要項 |
募集作品 |