学校栄養士さんホームページ特集

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 多くの家庭や学校にパソコン、インターネットが普及し、ホームページによる情報公開が盛んに行われるようになった。しかし「学校給食」に関するホームページは、まだほんのわずかである。作ってみたいとは思っていても、やり方がわからないからと諦めている栄養士が多いのではないだろうか。そこで、既にホームページを作成している栄養士4人に、作成に至った動機や、作成の仕方などについて聞いた。


 2年前に自分のホームページを趣味で始めた。その中の一部だった給食のページを拡大して「給食博士のランチルーム」として開設した東京都荒川区立大門小学校の学校栄養士横山友則さん

 昨年の11月から本格的に作成したというページだが、毎日の献立やレシピ集の他、環境ホルモンで話題となっている食器やドライシステムに関する研究レポート、省庁情報なども満載で、幅広く充実したページである。「開かれた学校へ」では、調理場の設備紹介や同校の給食の現状などもデジタルカメラをフルに活用し、誰でもわかるように細かな部分まで丁寧に説明している。
 ホームページの作成は主に自分のノートパソコンを使って自宅で行っている。作成にあたっては特に指導などは受けず、一人で学びながら作っていった。「簡単にホームページを作れるホームページビルダー2000(日本IBM)というソフトも使っていますが、主にインターネットで・ホームページを作ろう・というページ等にアクセスして、そこから情報を集めたりして学んでいることが多いです。また画像などは、自分で作らなくても著作権のないホームページからコピーすることもできますから結構簡単に作れます」。さらに他の栄養士さんのホームページも参考にし、ページのデザインや内容を更新していった。今では学校でもパソコンに詳しい先生としてパソコンルームでの授業にもT・Tとして参加することがあるという。

↓ホームページはhttp://shibuya.cool.ne.jp/t10
 ホームページ作成の主な目的は保護者や地域の人々への給食に関する情報提供だ。今年から同校が民間委託になったことで保護者や地域からの不安の声が少なからずあったことがきっかけのひとつでもある。「学校給食の現状をあまり知らずに不安に思われている方も多かったですから、保護者や地域の方に給食について知ってもらい、理解してもらうために開設しました。おいしい給食を提供していることを知ってほしかったんです」と横山さんは話す。
 給食に関する世間の情報不足を強く感じたという。開設と同時に給食だよりなどを通じて広く保護者や地域の人々にホームページのアドレスを公開した。また情報を提供するだけでなく、メールやホームページ上の掲示板を通じてより多くの方から意見をもらい、批判も受けて給食をどんどん改善していきたいとのこと。
 今後は、全国の多くの学校栄養士との交流の場としても活用し、常に新しい情報を交換していきたいという。「チャットを利用してテーマに沿ったWEB会議などもやってみたいですね。衛生管理のことや食の指導のことなど、一部の栄養士だけでなく全体が高いレベルになるためにも積極的な情報交換の場は大切だと思います」。
 ホームページ作りだけでなく、献立作成や給食だよりなどの資料作成など多くの仕事もパソコンを使ってこなしている。「パソコンを使って仕事をスリム化し、その分の時間をできるだけ子どもたちとふれあうようにしています」。

 同校は最近パソコンが設置されたばかりでインターネットには接続されていないため、子どもたちからのアクセスはまだ少ないという。「インターネットが繋がったら、ホームページを通して子どもたちともぜひ意見の交換をしていきたい」とのこと。その準備段階として、低学年の子どもでも読めるようにとひらがなだけの目次も作成している。

メールで授業参加も
栄養士・金井智恵さん
http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kanayama/


 1996年11月に開設し、栄養士さんのホームページの中ではお馴染みのページ。内容も充実しており、カウントも8万ヒットを超えている。献立や給食室の様子を載せたページはもちろん、レシピ集には21品のおすすめメニューが主菜、副菜と分類されて掲載されている。「給食の思い出館」には、全国からアクセスしてきた多くの人の給食に関する思い出話や好きだったメニューが書き込まれていて興味深い。
 
パソコンは早くから使用していたのですが、インターネットが広がってきて、ホームページが少しずつ公開されてきている時、ヤフーなどで検索しても給食関係のホームページがありませんでした。また、そのころ埼玉県で給食廃止の声があがり騒がれていて、そのコメントを聞いていても、大人の人の意見が、今の給食ではなく、自分たちが食べていた給食のことをイメージして話をされているような気がしました。それを聞きながら、今の子供たちが食べている給食は、昔と違うということをお知らせしようと考えました。
ホームページは、雑誌などを見ながら、また、タグの本を買ってきて、Win95に付属しているワードパットというテキストエディタで、タグを打ち込みながら作成しています。
 今はホームページ作成ソフトがいろいろありますが、私が始めた4年前にはありませんでした。タグを打ち込むのがあたりまえだったので、そのようにして作成し始めました。今も、作成ソフトを使用せずに、ワードパットでタグを打ち込んでいます。ホームページ作成ソフトで使用しているような、高度な技術を使用できないでいます。

給食のホームページでも、かなり早くに開設したこともあって、いろいろな方に見ていただいています。道内より、道外の方が多く、学校関係者、教育委員会関係、各大学関係の方からも意見を頂いたりしています。大学関係の方からは、授業に使用させて欲しいということで、あちこちからメールを頂いています。また、変わったところでは、NHKのホームページ作成のテキストで紹介されたりと、ほんとうにいろいろな方にアクセスしていただいています。
ホームページに、「たべものクイズ」を載せているのですが、子供たちに楽しみながら食べ物・栄養の知識を持ってもらえるような、子供たちがみても楽しめるホームページを作りたいと考えています。また、給食のことは何でもわかるホームページにしたいと考えています。
 昨年末に、ホームページを見ていただいた、小学校の先生から依頼があって公開研究授業にメールを利用して参加しました。このように、栄養士のいない学校など、また、離れた地域の人との交流などホームページを通じてできたら素晴らしいと思っています。

 いろいろやってみたいことはたくさんあるのですが、学校にコンピュータの環境がなく、自宅で夜の作業になります。なかなか思ったことができないで消化不良になりがちです。少しずつ、いろいろなことにチャレンジしていきたいと考えています。

地域の食事情も満載
栄養士・金山利枝さん

http://www.dokidoki.ne.jp/home2/kanayama/


 納豆料理や納豆についてまとめた「納豆の部屋」、地元の漁師市の様子を豊富な画像で紹介している「みやくぼの味!探検!」など学校給食だけでなく地域の食情報も扱っているページ。
 
インターネットを始めた2年前は、全国の栄養士さんが作ったページを「すごいな〜」と見ていただけの私です。そんな時、高知の栄養士さんから「給食を公開してみませんか」とのメールを頂き、軽い気持ちで作り始めました。
 学校給食は、衛生管理や食教育、環境問題、アレルギーなど多くの課題をかかえています。限られた条件下で、栄養士の思い通りの献立が可能ではありません。また、食に無関心だったり、「おいしければいい」という声が根強いのも事実です。今思えば、日頃のいろいろな思いがあふれて出来たページのような気もします。勉強不足な上、個人運営なので限界がありますが、調理現場からのひとつのメッセージとして学校給食を知っていただけたらと思っています。
ひとつひとつが手探り状態でした。ただ、ホームページ作成について、わからないことは、ホームページで調べるようにしています。ワープロでは味わえない世界が扉(クリック)の向こうに広がっているわけですから夢中でした。苦労と言っても、それも楽しみのひとつです。
時々、在校生からのメールが来ます。給食の感想やリクエストだけでなく、近況報告も書いてあって楽しいですね。その他にも栄養士さんや給食関係者の方々のメールは励みになるだけでなく、勉強になります。宮窪町出身の方から「給食が懐かしい」と感激のメールをもらうと、こちらもうれしくなります。
 一般の方からは、納豆に関しての質問が多いですね。ヤフーで「納豆」を検索すると当サイトがヒットするみたいです。掲載内容のミスを指摘されたり、納豆反対!のメールまでいろいろです。
日々進化するインターネットですから、給食に限らずいろいろな事にトライしてみたいです。見ている人が参加できるような、双方向性を生かしたページも楽しいですね。簡単な食事診断も設置する予定ですが、いつになるかは未定です。

文部省研究指定受け
栄養士・佐久美桐子さん

http://www3.ocn.ne.jp/~mogumogu


 昨年9月開設とまだ新しい給食センターのホームページ。センターの概要、今月の給食メニューの他、おすすめレシピ集など基本的な6つのページで構成されており、これからの更新が楽しみなページのひとつ。

川西町学校給食センターは平成11年度より2年間、文部省のパソコンを活用した「食」に関する指導の実践研究校(センター)となりました。ホームページを通して給食センターからいろいろな給食に関する情報を提示してパソコンを通して保護者や地域の方々に給食について理解してもらい、また交流の場になればと思いはじめました。
私より数年早く始められている栄養士さんのホームページを参考に自分なりにアレンジして作りました。初めてのホームページを作ったので細かいところがわからず(写真の容量を小さくすることとか)、詳しい方に教えていただきました。それと毎日給食の写真を撮る癖がついていないときは忘れたり、忘れそうになったりして落ち着かない日々でした。
子どもたちからときどきメールが送られてきます。おいしい給食ありがとうなどの励ましのものから給食についての質問などです。保護者の方からも〇〇がおいしかったと子どもが言っていたなどのメールが送られてきます。
子どもたちの様子もお知らせしたいと思っています。地域の方や保護者の方とこの地域ならではの伝統料理などをメールなどで教えていただけるようになったり、給食についての率直なご意見などが聞けたらありがたいと思っています。
(教育家庭新聞2000年2月12日号)