教育家庭新聞・健康号
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INTERVIEW
2006年4月開校
「日本教育大学院大学」
学校教育研究科
 研究科長 高橋誠さん

研究科長 高橋誠氏現代にあわせたスキルアップ指導で
  プロフェッショナル教員を養成


 民間出身の学校長や地域連携など、閉鎖性が高いといわれてきたこれまでの学校の形に変化が見られるようなってきた。では、教員の資質は伴っているのだろうか。平成17年12月に認可された日本教育大学院大学(藤永保・学長)は、教員免許を所持している社会人経験者を対象に入学希望者を募集、今年4月から「プロフェッショナル教員」の養成をはじめる。「プロフェッショナル教員」とは、また、同校について、高橋誠・研究科長に訊いた。

望まれる
社会人経験者

まず、日本教育大学院大学とはどういう学校なのでしょうか?

 05年9月、保護者を対象にした内閣府の調査では、「教員の質の維持向上のために必要な施策」の問いに、「教職以外の社会経験のある教員を増やす」の回答が56・4%と最も多かったのです。

 もう1つ、20歳から60歳までの人に「子どもの頃、なりたかった職業は」と聞いた調査、高校生に聞いた「将来なりたい職業」の調査でも「教師」が1位です。にもかかわらず、社会人経験のある教員は、現在、約1割、でも、保護者は社会人経験のある教員を求めている。これは、閉鎖されてきた学校から「社会に開かれた学校」への変化の中で、社会経験の必要性が高まっていることを意味します。

 また、これまでの「いい学校を出て、いい会社に入れば将来安泰」というキャリアモデルが崩壊した現在、子ども達には「いい人生を送る」という観点が必要になってきている。「自分はどう生きるのか」を子ども達に気づかせ、教師も気づかないといけない。

 社会人経験は子ども達のモデルとしても重要になってきます。そういった意味で、社会人経験者の中から優れた教員を養成していきたい。文部科学省も教職大学院の設立を計画していますが、それに先駆けて立ち上げました。

自分で考え
「人間力」を発揮

学校の特長は?

 対象は教員免許取得者です。特長は、1ランク上の教員専修免許の取得、独自のカリキュラム、多彩な教員陣、就職先確保の自信です。

 カリキュラムは、基本・教科・実践の3科目群です。この基本も3本柱となります。

 1つ目は、子ども達のモデルになるために「どういう教師になる」かというゴールイメージを持たせる「キャリア教育」です。これはオリエンテーション合宿からはじまります。1年目は教科にこだわらず、少人数でお互いに磨きあいながら技量向上を目指す「教職総合ゼミ」。2年目には教科に分かれた「教科総合ゼミ」と、長期に及ぶ実習などを行います。そして、どういう授業を行い、どういう生徒を育てるかという自らのカリキュラムのシラバスを制作し、最終的なシラバスが修士論文代わりとなります。従って、自分の教員としてのキャリアを形成する2年間といえます。

 2つ目は対教師、対保護者、対社会など様々な問題ケースの課題解決力をつける創造的課題解決研究などの科目です。

 3つ目は対人コミュニケーション力のアップを目指す科目です。
 そのために大学教員ばかりでなく、経営コンサルタント出身の教員がいます。彼らはビジネス教育のスキルを学校現場で活かすため、プレゼンテーション、ディベート、カウンセリングなどを教えます。その上に、実績を持つ中・高校の教員出身者、若手の大学教員達が学生をプロフェッショナル教員にするために全力を尽くします。

それで「プロフェッショナル教員」になれる。

 そうです。プロフェッショナル教員とは、教科指導、生徒指導の両面において、自分の頭で考え、問題意識を常に持って、力を発揮できる「人間力」ある人材という意味です。

就職先の
確保にも自信

では、社会人経験者に年齢的な就職のハンデはないのですか?

 就職先なのですが、私学教職員紹介・派遣事業部門で2005年4月、1880人の実績を持つ潟Gデュケーショナルネットワークが本校設立会社のグループ会社です。ですから、私立に関しては、ほとんどを就職させる自信をもっています。もちろん、公立学校の採用もバックアップします。2007年以降、団塊世代の退職に伴って採用が増えますが、これからは、ますますスキルアップしている人材が求められると思います。

いまの教育現場についてなにかお考えは?

 授業の中での教師という立場では成功している人は多いと思います。でも、子どもや保護者達と対応して実践していくという点では、先ほどのコミュニケーション力、キャリアカウンセリング力の不足などから弱いのではと思います。その養成をこれからやるわけです。将来的には、現職の方々の教育などのプランも考えています。

最後に抱負を

 意欲があり、人間力、創造力のある教員を多く輩出していきたいと思っております。

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【2006年1月21日号】