教育家庭新聞・健康号
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教育実践事例
元気に育て!
おひさまとともに…
埼玉・久喜市立青毛小学校
養護教諭 村井真由美
 目のキラキラ輝く、意欲に満ちた、元気いっぱいの子ども…これが私の理想の子ども像。しかし、保健室には病気でもないのに、気持ち悪い・だるいなどの不定愁訴を訴えてくる子どもは少なくない。

 その原因の一つは生活習慣の乱れではないかと、本校では2年に一度、生活リズム調査をしている。その結果、朝食の欠食傾向児童は1割、朝食の孤食は4割近くになった。また、就寝時間は高学年になるほど遅くなり、10時以降に寝る児童は3割超、なかには12時過ぎの児童も。

 そこで長期の休暇明けに「生活リズムばっちりカード」を配布、1週間の実施をしている。内容は、保護者と話し合って決めた起床・就寝時間、朝食、歯磨きの4項目。自らチャックさせ、振り返らせる。すると、子どもたちは、カードや教師・保護者からの助言から生活リズムの大切さを理解し、少しずつ行動できるようになってきたようだ。また、保護者からも「朝のスタートがスムーズになった」「親子で時間をうまく使う工夫ができた」という声が聞こえてきた。さらに、この実践からメディアによって生活リズムを狂わせられている子ども達の姿が浮き彫りに。そこで、今回、5年生児童約20名に一週間チェックをしてもらった結果、テレビやゲームなどと接する一日の平均時間は157分、最大児童で282分、最小児童73分だった。この状況を児童に投げかけ、次の一週間は考えて生活チェックをした結果、一日平均が82分、最大児童191分、最小児童20分と減少した。その浮いた時間は手伝いや家族との会話、読書、外遊びに使用され、子どもたちは自分の意思で考えて時間を使う大切さを理解したようだ。


【2004年12月11日号】