教育家庭新聞・健康号
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教育実践事例
シェフと一緒に料理
苦労や楽しさを体験
千葉・浦安市立美浜南小学校
 プロの技術を自分の五感で確かめてと、「ホテルシェフが教える家庭科料理実習」が2月17日と18日、千葉・浦安市立美浜南小学校(塙勉・校長)で行われた。

 当日のメニューは「鮭のガレットタルタルソース添え」「千葉県で育ったお野菜とパスタの具いっぱいのスープ」。授業は6年生を対象に実演・実習・会食の順で進められ、「食」のおもしろさ、大切さを実感できる授業が展開された。

 この実習は今回で6回目、「地域社会貢献と交流活動」をすすめている地元の浦安ブライトンホテル(大島則夫・総支配人)の米光豪シェフほか4名が授業にあたった。

マヨネーズを作ろう
マヨネーズを作ろう

本物を知って
 輝く子ども達


 3時間目(18日)の家庭科室、ホテルの副総料理長・角谷正明シェフが実演するテーブルを囲んだのは、6年2組の子ども達とその保護者。シェフが手始めのズッキーニを輪切りにするだけで、その素早く正確な包丁さばきに歓声が上がる。

 タルタルソースも手作り。卵黄に酢、油を少量ずつ混ぜていくと、「わぁ、マヨネーズみたい!」。その声に「『マヨネーズはお店で売っているもの』じゃないんだね。こうやると、お家でも作れるんだね」と、シェフが答える。

 出来上がった料理はテーブルの上にクロスと花が飾られた別室へ運び、会食前には角谷シェフから食事マナーのアドバイス、人をもてなす気持ちの大切さが説かれた。

 実習後の子ども達は、「こんな授業なら週に1回でもいい」と、目を輝かせていた。子どもと一緒に料理をしてみるいい機会にもなったと、保護者の反響もいい。家庭科担当の宮崎加奈子教諭は、本場本物の刺激を子ども達に、と自身も楽しみだという。

 角谷シェフは、「外食に慣れている今の子どもは目も肥えているが、実演することで料理の苦労や楽しさをわかってもらえれば」と、いろんな仕事をみて、自分の夢や目標をみつけられる子ども達に期待を寄せる。


【2005年3月19日号】


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