教育家庭新聞・健康号
TOP健康教育実践事例   バックナンバー
教育実践事例
食育実践・考える場面を与えて
練馬区 関町カトレヤ幼稚園
上手に箸を使って弁当に盛り付ける
上手に箸を使って弁当に盛り付ける
 東京都練馬区の関町カトレヤ幼稚園(川谷登喜子・園長)は、躾と同時に食事のとり方を学ぶことを重要と考え、四季を通して食に関する行事を行い、自分で考える子、意欲のある子、思いやりのある子を育んでいる。

 同園は、以前全クラスでバイキング給食「カトレヤバイキング」を行った。好評だったため3月7日、卒園を控えた年長組によるバイキング給食を行い、給食を通して最後の思い出を作った。

 当番の園児達が、職員室前に置いてあるご飯、おかず、空のお弁当箱を受け取りに行き、教室に戻る途中の階段で園児達は、先生の「気持ちを一つにして持っていくんだよ」との言葉に、責任感ある顔で運んだ。

 先生が空のお弁当箱に、ご飯、コロッケ、ポテト、ソーセージ、キャベツの千切り、フルーツを順番に盛付け見本を示した後、順序良く並び自らも盛付け。「野菜こんなに盛ったよ」と笑顔で見せる園児など、個性溢れる盛付けが見られた。

 「いただきます」と元気いっぱいのあいさつの後は、仲良く会食。「写真屋さんが撮りに来るから、みんな笑顔でね」と先生が言うと「写真屋さんこんにちは!」と元気よくあいさつし、満面の笑みで担任と記念撮影。


幼稚園時代は
 生活リズムを

 昼食後、職員室にいる川谷園長に話を聞いていると「ランチバイキングごちそうさまでした」と何度も園児が訪れた。川谷園長は「あんな風によくあいさつに来ますよ」と話し、笑顔で一人ひとりに笑顔で応えていた。

 同園は、木・金曜日が給食の日。給食の日を2日設けることで「みんなで同じものを食べることで、嫌いなものを少しでも食べられるようになり、人様の作ったものをおいしく食べられるように」と考えている。

 前回のバイキング給食はパンだったので、今回はごはんの盛付けが上手にできるかがポイントとなった。園児達にどのようにご飯を盛付けるかなど「考える場面を与えてあげることが大切」と話す川谷園長。その他にも、静かに並び順番を待つことでルールを教えるなど、躾を通じての食育に盛んに取り組む。「幼稚園時代に生活のリズムを作ってあげなくてはいけない。小学校に入学する時に自立できる子を」と語った。

【2005年4月16日号】


新聞購読のご案内