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性感染症を避けるための「性教育」 |
「様々な事件で新聞を賑わす17歳を外側からばかり見て批判し恐れるのではなく、正面から向き合ってみたい」そんな思いで、小学校から高校へ異動して迎えた2度目の春。
日々、保健室を訪ねてくる生徒達からの様々な相談を分析するうち、生徒特に女子からの相談は性に関するものがその大半を占めているということに気づいた。生理不順や頻発月経などの相談の他、性感染症に関する質問もみられた。規模の大きさから全校生徒の様子を把握しづらく、保健室と何ら関わりを持たない生徒の中にも、今、問題と向き合っている生徒がいるのではないか、起きてしまった問題に対処するよりも、その前に正しい知識を与え、自分の心と身体を見つめ直す一つのきっかけ作りができないものだろうかという思いから、2年生7クラスで、主に性感染症に焦点をあてた授業を行った。
「性に関する問題にぶつかった時相談できる人はいますか?」という授業後のアンケートに約半数の生徒は「いない」と答えている。自由記述欄には様々な具体的な質問が寄せられ、正しい知識を得られて良かったという声や、今回授業を受けたことで相談したい時には保健室に行けばいいのだと安心したという声も寄せられた。1時間ではあったが彼らが感じてくれた驚き、知識を得ることの大切さなどをこれからの関わりの中で育んでいきたい。
【2005年7月16日号】