鶴岡市学校給食センター 充実した内容のHP作成
学校給食センターのホームページは、全国的に徐々に増えてきているが、昨年からウエブ上にアップされている山形県鶴岡市学校給食センターのホームページの充実ぶりには驚く。献立やセンターの紹介だけにとどまらず、給食の歴史や、給食で使っている地場産物、食材の産地について図やイラストをふんだんに使って紹介されている。またスープやみそ汁の盛り付けのコツや、正しいはしのもち方、正しい姿勢などは、学校訪問時に実際に指導した内容もあり、子どもたちが楽しく学べる内容でいっぱいのホームページ。
中身の資料は栄養士、調理員らがすべて収集したもので、かわいいイラストも自ら制作した。「子どもが見てわかりやすい、興味のわくホームページにしたいと計画しました」と栄養士の斎藤禎子さんは話す。小学校低学年でもわかる内容を基本として作成されており、「ぜひ授業でもどんどん活用してほしい」と願っている。まだ子ども達からメールで質問が届くまでには至っていないが、近いうちに、メールなどを通じて積極的に質問に答えるなど交流を図っていきたいとのこと。
鶴岡市は「学校給食の発祥の地」として知られているが、昨年度からホームページを中心にインターネットを活用した学校給食の指導をテーマに取り組んでいる。共同調理場方式のため、栄養士が学校へ出向いての授業参画は十分に行えていないのが現状。「このホームページを通じて少しでも食の指導の情報源になれば」と斎藤さん。また家庭へも随時食の情報や給食センター情報を伝えていきたいという。
シェフが給食作り
同センターでは昨年度、「シェフが学校給食に挑戦!」と題して地元レストランのシェフ4人を招き、給食センター内で公開調理を行った。給食センターの施設で、給食でも可能な食材を使ってシェフによる本格的な料理はできないだろうかという栄養士や調理員たちの発想から生まれた企画。地域の人々に給食センターを知ってもらう機会になると同時に、当日、補助的に作業を手伝ったセンターの調理員たちにとっては、料理のコツや専門家の技を目にする良い研修の場にもなったという。
また学校へも募集を募り児童生徒が「学校給食大使」として参加した。「給食センター、学校、地域住民、シェフと多くの人の交流の場にもなり、学校給食センターのことを知ってもらう機会としてもとても効果的でした」と斎藤さん。この事業は、食生活に関する教育実践事業として行われたもので、今のところ続行の予定はないが、学校給食について知ってもらう機会としてとてもユニークな実践だ。http://www.city.tsuruoka.yamagata.jp/tgkc/
(2002年4月27日号より)
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