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積乱雲の発達で短時間に数10ミリ
―局地的大雨とはどういう現象ですか
雲は、空気が上昇気流で上空に押し上げられて発生します。上昇気流が強まり雲が成長すると、短時間で局地的な雨を降らせる積乱雲となります。一つの積乱雲の寿命は数十分程度で、この場合の雨を「にわか雨」と呼びます。地表付近の大気が暖かく湿っているときや上空に寒気が入るときは大気の状態が不安定となり、積乱雲はさらに発達し、雨はより強くなります。これを「局地的大雨」と呼び、短時間で局地的に数十_程度の総雨量となります。さらに、さまざまな気象条件や地形によって積乱雲が同じ場所で次々に発生し、激しい雨が数時間にわたって降り続くものを「集中豪雨」と呼びます。
1970年代からの「1時間降水量50_以上の局地的大雨の発生回数」のデータがあります。年毎のばらつきはあるものの、10年単位で比較すると、70年代に比べて最近は約1・5倍となっています。
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―局地的大雨による災害の特徴は何ですか
河川、渓流、下水管、用水路などでは、短時間に強い雨が降ることやまわりから雨水が流れ込むことで、数分?数十分で危険な状態になることがあります。また自分がいる場所で雨が降っていなくても、上流など離れた場所で降った雨が流れてくることによって、危険な状態になることもあります。たとえ小さな流れで雨がそんなに降っていないように見えても、起きてしまう災害もあります。
行動前に予報を “大気不安定”に注意
―具体的にはどのような場面で気をつければよいでしょうか
夏休みに入るとレジャーが増えると思いますが、川釣りや川原でのバーベキュー、親水公園での水遊び、渓流などです。またアンダーパスや用水路も要注意です。生活圏で意外と盲点なのが地下街、地下ガレージです。
特に護岸工事を行った川べりなど、コンクリートで固めている場所では、自然の河川よりも水位の上がり方が急で、急流になりやすいと考えてください。全身を飲み込むような強い流れではなくても、数十aの流れで足をとられることもありますし、地下室にいる場合など、水圧でドアが開かなくなるという危険もあります。また普通の道路でも、路面が冠水して側溝との境目がわからなくなり、転倒したり自転車での走行ができなくなったりすることがあります。
―気をつけるべき点を教えてください
遊んでいる子どもたちは周囲の変化には気づきにくいものですから、保護者や引率者、監督者が気象状況に留意していてほしいものです。
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昨年の事故で特徴的だったのは、大雨注意報や警報が発表される前に災害が起きてしまったことです。警報や注意報は床下・床上浸水など比較的規模の大きな災害を対象としています。局地的大雨は警報注意報だけではカバーしきれません。個人自らの対応(自助)がまず必要です。そのため、以下のことを心がけていただきたく思います。
行動の前には、まず天気予報のチェックをしましょう。「大気の状況が不安定」「雷、突風、ひょうに注意」といった発表が出たら局地的大雨に要注意です。また災害の危険のある場所には、看板や増水時のサイレンなど危険を知らせるサインがあるので見落としや聞
き落としのないようにしましょう。携帯電話で行っている気象情報サービスもあるので、出先で天候の変化を知りたいときなど便利です。気象庁HPでもそうしたサービスの提供先を紹介しています。
また、危険を察知する感覚を自分自身で養っておくことも大切です。真っ黒い雲が近づき周囲が急に暗くなる、雷鳴が聞こえたり雷光が見えたりする、ひやっとした冷たい風が吹き出す、大粒の雨やひょうが降り出す、などの兆候があったら、危険が迫っているかもしれない、と警戒しましょう。
川においては、水かさが増すか、水が濁ってきたときは、兆候を感じなくても危険が迫っている場合です。雨が降ったら水辺は危険、という認識を持つべきです。
学校へ向けた出前講座も実施
―気象庁では啓発活動としてどのような取り組みをしているのですか
もっとも手軽で豊富な情報が得られるのはHPです。刊行物による情報提供も行っています。特に局地的大雨の危険についてはリーフレットを作成し、教育委員会に配布
していますので、ぜひご覧になってください。
学校現場では「出前講座」の一部として、防災に関する勉強会も提供しています。申し込みはHPからできます。
我々にできることは、情報を提供し、注意を呼びかけ、自助を支援することです。効果的な防災活動を行うために、実際に子どもたちを守る学校、保護者の方々に積極的に取り組んでいただきたいと思います。