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みんなで使う学びの場“学校図書館”なるほど!Q&A (13)

Q.新学期がスタート。使いやすい学校図書館にするには、何から始めたらいいでしょうか。

回答者:北田明美(鳥取県立図書館/前・湯梨浜町立羽合小学校司書教諭)

A.学校図書館の共通認識を図る

 新学期はクラス編成が決まると、児童のデータに学級を入力します。個人の貸出カードに出席番号のインデックスをつけてとりやすくしています。前年度の児童の学習成果物の保管と情報ファイルの整理と共に、配架の確認も行います。何より、新学期らしい掲示物等の環境整備も重要です。

  また、新学期にはできるだけ早く、「学校図書館運営委員会」を開催しましょう。そこでは、学校図書館全体計画、運営年間計画、学校図書館活用学習年間計画、司書教諭の持ち時間数等について話し合います。管理職、学年主任、研究主任、情報教育主任等も参加し、学校図書館が教育課程に寄与することを確認します。

  その後、職員会議で全職員に学校図書館の重要性を理解してもらいます。学校図書館活用年間計画を各学年担任に配付し、新年度の教育課程と照らし合わせて、加筆修正する部分はないかどうかを確認します。

  4月は、司書教諭が学校図書館のオリエンテーションを全クラスで行うので、その日程調整も早めに行う必要があります。新しく赴任して来た職員には、学校図書館についての職員研修を行います。また、保護者向け図書館便りと職員向け図書館便りを発行します。

  新学期は「学校図書館は全教科領域で使うところ、全職員で関わるところ、児童や教職員の学習を全面的にサポートするところ」という意識が全職員に伝わり、新学期がスタートできることを望みます。

 

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【2013年4月22日号】

 

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