調理の過程を地域に公開

   東久留米市  学校給食栄養展より


 東久留米市の「学校給食栄養展」が10月14、15日に開催された。これは3年に1度行われており、今回で6回目となる。保護者や子どもだけでなく地域住民も多く来場しており、学校給食への関心の高さをうかがわせる。
 会場の入口には市内の小学校の当日の給食を展示。手の込んだ給食の献立に驚く保護者も多かった。場内は4つの給食目標にそって7つの展示や発表が行われ来場者には栄養士や調理員が直接説明して回った。
 今回が初の展示となる衛生管理をテーマにした「シャットアウト O157」のコーナーは、もっとも来場者が興味をもったものだった。学校給食のO157事件以来、保護者から調理の過程を見たいという要望も強く、調理員が中心となって製作したもの。調理場でハンバーグとサラダを調理する全過程を、時間を追って写真や説明文で紹介している。また使用している調理器具も名前をつけて展示。さらに調理場の1日を追ったビデオも上映されていた。調理員の手洗いから、容器の消毒、中心温度の管理など、現場でやっていることを少しでもわかってもらえればという思いで製作したという。
 他に、自分に合った箸の長さを教えてくれるコーナーや、栄養士が自分の組み立てた献立に対しアドバイスをしてくれる「晩ごはん何食べる?」など工夫をこらした展示コーナーがそろった。
 来場者からは「普段見ることのできない調理の現場のことがよくわかった」「作業面や衛生面でいろいろ苦労してるんですね」という声が聞かれた。

(教育家庭新聞98年11月14日)