高校男子2人に1人が喫煙経験

 

高校3年生男子の55・6%が「喫煙経験有り」と回答−−厚生省の国立公衆衛生院が「未成年者の喫煙行動に関する全国調査」を実施したところ、高校生男子の場合、2人に1人以上に喫煙経験があることが明らかになった。

 全国の中学校122校、高等学校109校を抽出して実施したもので、うち回答があったのは中学校80校(回答率65・6%)、高等学校73校(同67・0%)。対象者は11万5814人を数えている。

 まず性別学年別喫煙経験者率では、男子が中学1年生ですでに3人に1人にあたる29・9%、以下学年が上がるにつれて増加し、高校2年生(52・6%)からは過半数に達している。一方女子も、中学1年生では16・7%だったものが徐々に増加。高校3年生では4割近くの38・5%という数字を示している(グラフ参照)。

 この30日間の月喫煙者率では、「月1回以上」は中学1年生男子で7・5%だったものが、中学2年生では10・8%、中学3年生(14・4%)、高校1年生(24・7%)、高校2年生(31・0%)、高校3年生(36・9%)とやはり学年が上がるにつれて急速に増加。特に中学から高校への進学段階で、大きく上昇しているのが目立っている。また「毎日」と回答したのは、中学1年生では0・7%にすぎなかったが、高校3年生では25・4%を数える。女子でも中学1年生の月喫煙者率はわずか3・8%だったものが、中学2年生(5・4%)、中学3年生(5・5%)、高校1年生(9・2%)、高校2年生(13・3%)、高校3年生(15・6%)と増加。「毎日」も高校3年生では7・1%だった。

 この月喫煙者のたばこの入手方法をみると、全体的に「自動販売機」が最も多く、学年が上がるにつれてコンビニエンスストア、スーパーマーケット、ガソリンスタンド、たばこ屋で買う割合が急増。高校3年生男子では月喫煙者の74・4%が「自動販売機」と回答しているが、「コンビニ」(40・3%)、「たばこ屋」(26・0%)と対面販売の場で購入と回答する率が増えている。また女子も同様傾向で、高校3年生では46・5%が「自動販売機」、次いで「誰かに買ってもらう」(23・9%)、「コンビニ」(19・4%)だった。

(教育家庭新聞98年9月12日)