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実践講座 PTA広報紙Q&A
<第17回> 2005年11月12日号掲載
 記事にまとめるために、自分たちで見たり聞いたりしたことを中心とした取材の中で、インタビューは大切な働きをしているといわれます。実際やってみると、なかなかたいへんなことが分かりました。インタビューのコツなどを教えてしていただければと思います。


 テレビのワイドショーをみていると、レポーターがいきなり、一般の人にマイクを突きつけ「あなたは、どう思いますか?」と聞くシーンが出てきますが、PTA広報ではこのようなやり方はタブーだと心得て下さい。

 さて、インタビューは取材の基本でもあり、とても大切なものですが、聞き出す話の内容によって、3つに分けられます。

 まず1つ目は、その人を紹介するもので、普通の新聞に「ひと」とか「顔」という欄があり、話題の人、活躍した人をタイムリーに紹介します。

 学校では、新校長、新PTA会長、新規採用職員、転入職員などをQ&A形式で紹介することはよく行うことです。学校内だけではなく、校医さんや学校協力者を紹介することも考えてよいでしょう。このような「人」を紹介するために行うインタビューの心得・コツを述べてみます。図のようなインタビューカードを用意するとよいかも知れません。

  1. 相手の都合を確かめよう―インタビューする人(相手)が決まったならば、担当者から相手方に申し入れをします。その時、単に日時・場所を約束するだけではなく、「どのような目的で」「どんな内容のことを」「どのくらいの時間要するか」を連絡しておきます。そうすれば、相手のほうも必要な準備ができますので、充実した話が聞き出せます。日時や場所については、相手側の都合に合わせることはいうまでもないことです。
  2. 相手の人柄などを知っておこう―インタビューをすることが決まったら、担当者は、出来る限り相手の経歴、人柄、家族関係、趣味などを調べ、予備知識をもってのぞむようにします。
  3. 質問をあらかじめ用意し、順序立てて整理しておくこと。準備なしに会って、何をどう聞いたらいいのか途中でわからなくならないように、用意した質問にもとづいて話を進めます。いきなり、「PTA会長になられた抱負は?」とか「どんなPTAにしたいか」などということを聞かないことです。趣味のことや休みの日どう過ごしているかなど気分をほぐすような質問から入ります。
  4. インタビューの人数―少なければ少ない方がよいでしょう。といっても1人では無理ですから、2人が適当かと思います。1人が質問をする人、もう1人が記録する人ということになります。写真は、一通り答えてもらってから撮ればよいです。インタビュー中に撮りたいというのでしたら、予め了解してもらい、質問に答えている時に、質問者が撮ればよいかと思います。一般に、写真を意識しない、話をしている時の方がよい表情の写真になります。
 2つ目は、事件や催しものなどの「事実」に関するもの。新聞などで「目撃者の話」が載せられますが、PTA広報紙では、このような形のインタビューはあまりないと思います。

 3つ目は、その人がもっている「意見・感想」に関するもの。運動会や学芸会などで保護者の感想等を聞くことは多いかと思います。要領よく端的に質問してください。

 いずれにしても、相手の立場を十分理解して行うことが肝心です。

 全国新聞研究協議会会長・鈴木伸男(町田市立町田第二中学校長)