教育家庭新聞
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実践講座 PTA広報紙Q&A
<第28回> 2006年10月14日号掲載
  グラフを効果的に入れて見栄えのする広報紙をみかけます。うちの広報紙でもグラフや図を効果的に紙面に入れたいのですが、グラフの種類とそれぞれの特徴などを教えて下さい。

 特集を組むときに、アンケート調査を行うことが多いかと思いますが、この結果をまとめるのにグラフや表をうまく使って紙面を構成するとよいでしょう。そのグラフの種類ですが、円グラフ(半円グラフ)、棒グラフ、帯グラフ、折れ線グラフ、レーダーチャートの5種類に分けられます。

 折れ線グラフは、数量が時間的に連続して変化をみる時にしか使いませんので、PTA広報紙で使うことはまずないと思います。流水量や温度の変化など限られたものの変化をみる時だけです。月ごとの欠席数の変化を折れ線グラフでは表示するのは間違っていて、棒グラフが適しています。

 全体が100%になるような割合を示すときには、円グラフを使います。例えば、家庭学習時間がどの位なのか、1時間未満、1時間以上2時間未満などの選択枝から1つ選ばせると、その結果は円グラフで表せます。また、同じような調査結果を男女別で求める時には、円を2つに区切ってグラフを作る(半円グラフ)と男子と女子とを対比することができます。

 帯グラフは円グラフの変形で、円グラフを広げれば帯グラフになります。帯グラフを3つ並べれば、3つの学年を対比でき、6つ並べれば、小学校で1年〜6年までを比べるグラフが作れます。このように3つ以上のものを対比するときにとても便利です。

 全体で100%にならない項目を表示するには棒グラフが適しています。好きな教科を3つ以内で選びなさいという場合は、全体で100%を超えてしまい、円グラフや帯グラフは使えませんので、棒グラフを使うことになります。この時に、棒の形をデザイン化して、人の形にしたり、本を積み重ねたりすると見栄えもしますし、一目で何のグラフかわかります。

 レーダーチャートは蜘蛛の巣のようなグラフで、例えば、本校の身長、体重、座高、胸囲の平均を全国平均や県平均などと比べる時に有効です。

 ところで、特集のテーマに添って座談会を組むことがありますが、その時に写真を入れると、本文の文字に埋もれてしまい、読みにくい紙面となってしまいます。こんな時、関連したアンケート調査結果をグラフにして入れたり、生の数値を表にしたりするとレイアウト上からもよいです。

 全国新聞研究協議会会長・鈴木伸男(町田市立町田第二中学校長)