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実践講座 PTA広報紙Q&A
<第32回> 2006年2月17日号掲載
 割り付けには、大きく「流し組み」「区画組み」「見開き対称型」の3種類があることをこのシリーズで知りましたが、この他にも、名前の付けられた「割り付け」型にはどのようなものがあるのでしょうか。また、どのような内容のことを記事にする時に有効なのでしょうか。


 雑誌型の第1ページ目(表紙)と新聞型の第1面の組み方については、次回で取り上げたいと思います。ここでは、普通の紙面の組み方の3つ以外の方法について説明したいと思います。

『二分法・三分法』

  どちらもA4判あるいはB5判の雑誌型で行う割り付けで、タテに2つ、3つに割ることで、2つあるいは3つの記事を同等(公平)に扱うときによい方法です。PTA会長と校長のあいさつを載せる、PTA会費の値上げに賛成・反対など対立する意見を載せるなどの時に効果を発揮します。同等・公平に扱うということは、両者あるいは三者を同じ字数、同じ大きさの見出しにすることです。また、人の目はタテに長い方が読みやすいという習性を生かしたもので、「流し組み」でも記事はタテに長くしています。写真を入れるのでしたら同じ大きさのものを両者・三者に入れなければなりません。

  賛否を問う場合ですと、賛成が先、否定が後になります。校長とPTA会長のあいさつでしたらPTA会長が先の方よいでしょう。

『T字型・逆T字型』

  このT字型・逆T字型も「二分法」「三分法」と同じく「区画組み」の一種です。A4判・B4判の紙面で、雑誌型でも新聞型でも使われる方法です。朝日新聞朝刊の「三者三論」や毎日新聞の「論点」で、この手法が使われています。B5判の紙面をタテに三分すると細長くなりすぎますので、上1/3を使いヨコ見出しの記事を1つ入れて、下2/3を二分すると「T字型」になりますし、上2/3をタテに二分し、下に1つ持ってくると「逆T字型」です。PTA会長、校長、教頭(副校長)の3人を紹介する時には、「逆T字型」で、上にPTA会長と校長、下に教頭という形になります。また、「逆T字型」で、下にまったく別の記事をいれてもかまいません。紙面を3つに区切り、タテ見出しが2つ、ヨコ見出しが1つになる割り付けだということです。

  割り付けは、そのページだけではなく、見開き2ページを1つの大きな紙面のつもりで行います。右のページと左のページのバランスもとても大事です。

 全国新聞研究協議会会長・鈴木伸男(町田市立町田第二中学校長)