教育家庭新聞・健康号
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先輩アドバイザーが
新人養護教諭の悩みに応える
「先輩、どうしたらいいの?」
アドバイザー/東京都立九段高校・竹下君枝先生

Q 私は新採で複数配置校に配属されましたが、校務分掌が生活指導部で、一日の半分を保健室、残りを職員室や校内巡回などでの生徒の相談対応が中心です。しかし、養護教諭が行う本来の相談活動と生活指導部の指導とは矛盾したところがあり、生徒が警戒心を抱くなど安心して相談できないのではないかと不安や戸惑いがあります。喫煙や暴力など問題行動を起こした生徒との関わり方などもお聞きしたいです。


A 学校にはいろいろな仕事があり、教科指導などの本来の仕事とは違ったことも誰かがやらなければいけません。教員数や規模によって仕事内容は異なりますが、一人何役も兼ねる場合もあります。高校は、学校によって集まってくる生徒も様々で、生活指導も大変な学校とそうでもない学校との差が小中学校に比べて大きいのが特徴です。あなたの場合、校内巡回が出来るということは、普段保健室に来ない生徒の様子や学校全体のこともよくわかり、複数配置の利点が生かせる絶好の機会だと思います。今、行っている生活指導部の相談対応も、今後、養護教諭として行う相談活動に役立ついい経験となるでしょう。

 また、問題を起こした生徒との関わりですが、そういう生徒はほとんどの場合、心の問題を抱えています。生徒一人ひとりにそれぞれの事情があり、その生徒によって対応が違ってくるので一言では片付けられませんが、子ども達の話をよく聴き、心の状態を理解してあげることで問題行動が改善する場合もあります。生活指導部の一員であっても、ただ注意するのではなく、養護教諭の専門性を生かした指導ができるのではないでしょうか。

 1年目でわからないことばかりだと思いますが、研修会や勉強会に参加したりして自分のスキルを上げることも必要です。経験しないとわからないものもありますので、同僚や先輩からのアドバイスを参考にしながら、あせらず取り組んでいきましょう。

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【2005年12月17日号】


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