教育家庭新聞・健康号
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養護教諭一問一答
先輩、どうしたらいいの?
 
アドバイザー/東京都中野区立谷戸小学校・井上真理子先生

Q.生活の変化に伴い、朝から元気のない子などが増えてきたように思います。落ち着いた学校生活を送るためには、基本的な生活習慣を整えることが大切です。その大きな役割である「家庭」との連携はどのようにしていますか?

 A. 「調和のとれた食事」「適切な運動」「休養および睡眠」という健康の三原則は子どもの発育・発達には欠かせません。

  しかし、今、子どもたちの生活はさまざまな理由から「望ましい生活習慣」とかけ離れた状況になっています。その結果「体力の低下」などが指摘され、国をあげて「望ましい生活習慣」づくりに取り組むべく「早寝」「早起き」「朝ごはん」運動が提唱されています。

  「朝ごはん」の場合、「食べない日の方が多い」または「ほとんど食べない」と答えた者は、男子で7・1%、女子で6・2%となっていて、93%近い子どもたちが食べているという結果が出ています。問題は「中身」です。子どもたちは小学校で「バランスのとれた食事」の大切さを学びますが、食べていない子に対しては、冷蔵庫の中のすぐ食べられる物やパン、果物など少しでも口にして学校に来るよう伝えています。保護者へは「今日、○○ちゃん調子が悪いけど、朝ごはんはどうだったの?本人は、何も食べてないと言ってるけど…」と連絡し、保護者とのつながりを密にとるようにしています。

  また「運動」は、友達とのかかわりができなければ外では遊べませんので、学級での人間関係づくりに配慮しながら、「汗」をかく快感を味わわせたいと思います。

  「睡眠」は学習・運動・人間関係・意欲・集中力など全てに大きくかかわってきます。疲れきった体ではものごとにチャレンジするエネルギーはでてきません。

  子どもが安心して学べる環境を学校と家庭の協力でつくっていきたいですね。それには、学校と家庭が仲良くなることが一番必要なことです。

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【2007年7月14日号】

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