TOP教育マルチメディア教育実践事例  
衛星でコンテンツを配信
自主番組を市内の学校に
北海道岩見沢市

 「市内の小中学生に役立つコンテンツを配信したいと考えたのです。地域の人材を活用することで学校が開かれる。また、ITの活用で先生も開かれます」と語るのは北海道岩見沢市教育委員会の情報企画係の鈴木隆之主事。  
 光ファイバー(回線速度155Mbps)で市内の全小中学校19校が接続している同市は、昨年8月までは市の独自予算で通信衛星とテレビ会議システムを組み合わせた市独自の双方向番組を作成し市内の小中学校に配信。9月からは文部科学省のエル・ネットで月に数回全国に番組を配信している。  番組は各学年教科にわたり、国際交流員や気象観測所や河川事務所の所員、市役所・農家の人などを講師に迎え、同市自治体ネットワークセンターのスタジオから生番組で配信、番組を見ている子どもたちからの質問を双方向で受付けている。「ベンの英語わーるど」(小3・4、総合)や「天気と台風」(小5、理科)、「君たちの選択」(中学、特別活動)といった内容だ。  教科の学習で使える番組が第一で、学校がまずBこんな番組を作りたいCと希望・構想を出し、教師や子どもたちも番組作りに参加する。全て質問だけで構成されている番組もある、とか。  遠隔教育という言葉はよく耳にするが、地域に密着したさりげない教育が、既に北の大地で行われている。高度情報化社会に対応したまちづくりの一環である。  「今の子どもたちはビジュアル的なものから入るので、喜んでいます。先生自体も新しい教育方法を発見・体験でき、また地域の方も学校の授業に参加することができます」と鈴木さんは効果を指摘する。  
  市内の他の小中学校は、関心があれば、大型スクリーンとプロジェクタのある教室や、普通教室にあるテレビで視聴している。