大学審議会が提言

ネットで学習し卒業へ

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「グローバル化時代に求められる高等教育の在り方」について検討してきた大学審議会(会長=鳥居泰彦・慶應義塾大学大学長)は、高等教育の改革の方法について答申した。答申は、1グローバル化時代を担う人材の質の向上に向けた教育の充実2科学技術の革新と社会、経済の変化に対応した高度で多様な教育研究の展開3情報通信技術の活用4学生、教員等の国際的流動性の向上5最先端の教育研究の推進に向けた高等教育機関の組織運営体制の改善と財政基盤の確保、の5つの視点を設け、それぞれの視点の中で改善策を提言している。
 たとえば、1の視点の中で、「グローバル化時代に求められる教養を重視した教育の改善充実」として、外国語によるコミュニケーション能力の育成、情報リテラシーの向上、科学リテラシーの向上などを提言。また、「教育方法、履修指導の充実」として、小人数教育の促進や学生が教員に相談できる専用の時間帯の設定、などを提言した。
 また、3の情報通信技術の活用では、インターネット等情報通信技術を活用した授業を一定の要件のもとで「遠隔授業」と位置づけ、通信制は卒業に必要な124単位全て、通学制は60単位まで単位習得を可能にする方向での見直しを提言した。また、通信教育により得た外国の大学の単位や学位について単位認定を可能にして大学院入学資格を認めることも実現すべきだとした。
 
(教育家庭新聞2000年12月2日号)