ぐんまの子どもは中学校で伸びる―群馬県学力調査結果分析より

 群馬県教育委員会は、平成24年4月に実施された全国学力・学習状況調査の結果を公表した。

  同県では小学校67校(20・2%)、中学校74校(43%)が実施。調査結果によると、今年度の中学校3年生は、平成21年度の小学校時には全国と同程度であったが、今回は「知識」「活用」ともに伸びており、群馬県では「ぐんまの子どもは中学校で力をつけている」と分析した。平成15年度から行っている「ぐんま少人数クラスプロジェクト」の効果が成果を上げているとしている。

観察・実験時間が多いほど理科好きに

  質問用紙調査結果によると同県の子どもは、各教科の勉強が「好き」な割合が全国平均を上回っている。特に今回初めて調査された「理科」において多くの項目で全国平均を上回っている。

  特に顕著なのは、「理科の勉強が好き」「日々の生活で活用できないか考える」「観察や実験が好き」「観察や実験の結果をもとに考察している」などが小中学校共に高い点だ。さらに小学校よりも中学校のほうが全国平均をより大きく上っており、中学校の学習で、理科がより身近になり、好きになっていることがわかった。

  教員対象の質問紙調査によると同県では、週1回以上理科室で観察・実験している教員が小中学校において全国平均より高く、特に中学校で17・2ポイントも高いことも明らかになった。同県の調査から「観察や実験を多くする」ことが「好き」につながり、学力向上の礎となることが明らかになったと言える。

【2012年11月5日】

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