教育委員会対象セミナー報告 福岡開催

校務効率化と学力向上 将来の学校想定して整備 ― 小城市教育委員会 学校教育課主査 挽地 貞仁氏

小城市教育委員会 学校教育課主査 挽地 貞仁氏  佐賀県小城市教育委員会では、市内の全小中学校(小学校8、中学校4)に対して、校務用PCは1人1台配備していたものの、校務支援システムやグループウェアは未導入であった。

  平成23年の「教育の情報化ビジョン」に伴い、県ぐるみで情報化に取り組むことになった。小城市においては平成23年度を「教育情報化元年」と掲げ、「授業の情報化による『学力向上』」、「学校の情報化による『校務の効率化』」実現に向け、教育委員会の最大の役割は「環境整備」であるとして、平成23年7月に小城市教育情報化推進協議会を設置。平成24年3月、「小城市教育情報化計画」を策定した。

  協議会では、2つの専門部会を設けた。将来の学校(授業や校務)を想定した環境整備について全体・個別に協議・調整を行う「環境整備部」と、電子黒板、デジタル教科書・コンテンツなどの授業開発、研究発表する「授業実践部」で、2つに分かれて検討を進めた。

  平成24年から、データセンターの活用による教育情報基幹システムの構築を開始。あわせて教室の無線LAN化を含め、校内ネットワーク再構築工事を実施。学校サーバも更新し、グループウェア、校務支援システム(名簿・出席・通知表・指導要録など)、学校HPシステム、メール配信システムなどを2年間かけて再整備中だ。職員室のPCも再整備、デスクトップ型とし、PC室のPCの移設も行った。

  授業支援としては、全普通教室と特別支援教室に電子黒板(1次導入72台、2次導入144台)とデジタル教科書、タブレットPCを導入。

  電子黒板は普通教室に60インチテレビ型140台、特別支援教室に50インチテレビ型23台、特別教室に77インチボード型50台を、タブレットPCは教員用170台、学習者用600台(特別支援教育用50台を含む)を想定して2年計画を進めている。PC室を再整備し、貸出利用型とする。

  人材支援としては、これまで緊急雇用創出事業により配備していたICT支援員を24年度からは自主財源で確保。さらに24年度から25年度の2か年は、ICT支援員4名に加え、情報化コーディネータ1名を配置(業務委託)。ICT支援員は授業支援を主な業務とし、1日7時間、月18日間勤務。情報化コーディネータはICT整備に向けた設計支援や各専門部会への対応、ICT支援員の管理などを担当することとし、1日8時間、週5日の勤務とした。なおICT支援員のスキルアップ研修も毎月1回以上実施している。

【第9回福岡開催】

 

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【2013年3月4日】

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