青少年のインターネット・リテラシー 調査結果と指標を公表―総務省

 総務省ではインターネット・リテラシー向上施策の重要性から、平成23年度、青少年のインターネット・リテラシーを可視化するテスト等を開発。昨年度に引き続き青少年のインターネット・リテラシーを測るテストを、アンケートと共に行った。対象は全国の高等学校1年生相当(11地域24校約3500名)。その結果を「平成25年度 青少年のインターネット・リテラシー指標等」としてまとめ9月3日に公表した。

スマホ所有者が大幅に上昇
弱点は商取引とセキュリティの確保
利用2時間以上 アプリ10以上

  全ての分類において前年度より平均点が向上した。「違法情報への対応」「料金や時間の浪費への配慮」は前年度同様相対的に高いが、適切な商取引や適切なセキュリティ対策については弱点が見られる。

  青少年の99%がインターネットに接続できる機器を持っており、スマートフォン保有者は全体の84%と昨年度(59%)より大幅に上昇。インターネットに接続する際、最もよく利用する機器も、スマートフォンが全体の75%と昨年度(48%)より大幅に上昇している。

  1日あたりの平均使用時間は、スマートフォン以外の機器は「30分未満」が最も多く、多くの機器において使用時間が減少しているにもかかわらず、スマートフォンは増加傾向で、「2時間以上」が半数を超えた(56%)。

  リテラシーに関しては、PCをよく利用する青少年のリテラシー(73%)と比較すると、スマートフォンのみを保有している青少年のリテラシーが低い(64%)。

  アプリケーションのインストール数が10以上である青少年は全体の68%にのぼるのに対し、実際にひと月に1回以上使用しているアプリケーション数が10以下である青少年は全体の74%。また、アプリケーションの情報漏洩の危険性について認知していない青少年が全体の33%存在している。

ネットリテラシーをILASで可視化

  「青少年がインターネットを安全に安心して活用するためのリテラシー指標」=ILAS(Internet Literacy Assessmentindicator for Students)では、インターネット上の危険・脅威への対応能力やモラルに配慮しつつ、的確な情報を判断するために必要な能力を、3つの大分類、7つの中分類に整理し、それぞれに対する多肢選択式問題を作成。数値化して各能力を可視化した。3つの大分類は以下。▼インターネット上の違法コンテンツ、有害コンテンツに適切に対処できる能力▼インターネット上で適切にコミュニケーションできる能力▼プライバシー保護や適切なセキュリティ対策ができる能力

【2013年10月7日】

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