市町村教育長 年頭のあいさつ

秋田県一のICT活用教育を目指して―秋田県・八峰町教育委員会教育長 千葉良一

秋田県・八峰町教育委員会教育長 千葉良一  「全国平均28%、最高の98%は佐賀、最低は9%の秋田」

  参加者がどよめいた。昨年11月、「ICTを活用した公開授業とフォーラム」で、パネラーから「ICT活用指導力に関する研修を受講した教員の割合」(文部科学省調査)の紹介があったとき。

  それもそのはず。フォーラムに先立ち八森小学校で、90インチの大型電子黒板、デジタル教科書、或いは、遠隔地の有識者とTV会議を使った公開授業が、粛々と行われていた。町内小中学校の全教室に電子黒板等が導入されたのは、ほんの5か月前。わが町の100%の教員が、授業にICTを活用している。

  財政規模の小さな町が大きな決断をできたのは、様々な幸運に恵まれていたからだ。町の特徴は、コミュニティの風通しがよいこと。3200世帯のうち、三世代同居は800世帯。子どものときからの学校への信頼が、世代を超えて続いている。また、平成23年度は「教育スクウェア×ICT」(NTTグループの実証実験)に、町内3小学校の5年生が参加。電子黒板等のICT環境が貸与され、先生方の創意工夫で様々な授業が行われた。子どもの学習意欲は高まり、教師の授業の進め方は多様になるなどの効果が確かめられていた。

  わが町は広く関係者の意見を頂きながら、学力日本一と言われる秋田県一のICT活用教育を、子どもの未来のために目指したい。

【2014年1月1日】

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