特集:STEM人材を育成する 

初級者から上級者まで対応

トライ&エラーから学ぶ Makeblock

人を感知して写真を撮影するロボットはPIRセンサー(別売)を活用
人を感知して写真を撮影するロボットはPIRセンサー(別売)を活用

Makeblock社は、プログラミングを学ぶことができるSTEM教育向けロボットキットを各種展開している。販売を担当するソフトバンク コマース&サービス社ロボット・IoT事業推進部の引地広明氏に特長を聞いた。 「プログラミングを組んでも、接地面や風の影響などで実際には計算と異なることが起こる。机上のプログラミングのみではなく、実際にモノを動かし、うまくいかない理由を考えて判断・調整しながらトライ&エラーができる。それが、ロボットを使ったプログラミングの面白さ。mBotシリーズは、初心者向けの基本のプログラミング学習から、自立型でロボットコンテストに参加できる本格的なものまで、発達段階や学習目的によって様々な活用ができる。通常の授業のほか、クラブ活動や放課後学習などで様々な可能性を広げてほしい」と語る。

基本ソフトはScratchベースのビジュアルプログラミングで、レゴブロックも追加でき、上級者向けはRaspberry Pi(超小型PC)も追加できるなど、他製品には見られない拡張性が最大の特徴で、創造性を強烈に刺激する。初級者から上級者までパーツを連携しながら追加し、段階的な学習が可能で、本格的な拡張性がありながらも同様のロボット教材と比較して安価なことから、フランスの小中学校でも導入が進んでおり、6000校以上に導入されている。

拡張パックで六本足歩行もできる小学生向け「mBot」
拡張パックで六本足歩行もできる
小学生向け「mBot」

■小学生向け mBot

対象年齢8歳以上の「mBot」は、22種類のパーツで自由にロボットを組み立て、ビジュアルプログラミングで「ドラッグ&ドロップ」してプログラミング・制御する児童向けロボットキットだ。  基本セットにはライトセンサー、超音波センサー、ライントレースセンサーが付属しており「障害物を感知してよける」「ラインを感知して走行する」「止まると光る」などがプログラミングできる。Bluetoothもしくは無線LANで通信でき、PCのほか、スマートフォンや専用リモコンでも制御できる。  各種センサーや機能を追加することもできる。「手をたたくと動く」「触わると光がつく」「カエルのように跳ねながら動く」「ディスプレイで明るさレベルを表示する」「温度が26度以上になったら赤く光る」など様々な動きを組み合わせた制御ができる。現在準備されているのは「光・音声センサー」「六本足ロボット」「サーボ機能」の各拡張パック(別売)。今後も様々な拡張パックを増やしていく考えだ。mBot組み立て時間は30分程度となっている。

■中学生向け mBot Ranger

 対象年齢12歳以上の「mBot Ranger」は、30種類以上のパーツで3種類のロボットを制作でき、プログラミングできる。標準添付されている電子モジュールは温度センサー、ジャイロセンサー、音声センサーなど12種類。40種類まで拡張・追加できる。傾きや位置を把握するジャイロセンサーを使った探索ロボットや、傾きを感知して警報音と光を放つ災害警報の仕組み、レースカーなど、学習目的に合わせたプログラミング学習を展開できる。

■高校生向け Ultimate 2・0

対象年齢15歳以上の「Ultimate 2・0」は約160のパーツに80種類を超える機械部品と電子モジュールの構成で、10種類のロボットに様々な機能を追加できる。ビジュアルプログラミングのほか、Arduino IDE、Node.js、Python(Raspberry Piと組み合わせて)でのプログラミングにも対応。カメラを付属して撮影することもでき、飲み物をグラスに注ぐバーテンダーロボットまで制作できる。▼詳細=www.softbankselection.jp/cart/ProductDetail.aspx?sku=

【2017年10月2日】

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