« 「重点計画2007(案)」に関するパブリック・コメントの募集 | トップページへ | 小中高大企業の一貫教育? 教育と企業の連携を進めるべきと経団連 »

土曜の半ドンは復活するか? 教育再生会議、第二次報告を取りまとめ (2007年06月06日)

6月1日、教育再生会議第8回総会が首相官邸で行われ、第二次報告「社会総がかりで教育再生を~公教育再生に向けた更なる一歩と「教育新時代」のための基盤の再構築~」が提言されました。

saiseikaigi070606.jpg

この提言を受けた安倍首相は「特に次の点について取組みをお願いをしたい」と、4点を強調しています。

土曜日に授業が出来るように
徳育を教科に位置づけて充実を図っていく
メリハリのある教員給与体系を実現する
全国立大学での9月入学枠の設定を実現する

この提言の内容は、今までの議論の取りまとめです。振り返りもかねて、ざっと概観しておきます。

まず、提言は、4つの大枠に分かれています。

1:学力向上にあらゆる手立てで取り組む
2:地域、世界に貢献する大学・大学院の再生
3:心と体-調和の取れた人間形成を目指す
4:「教育新時代」にふさわしい財政基盤の在り方

この中で、特に現在初中等教育界隈で議論になっているのが、「学力向上にあらゆる手立てで取り組む」「心と体ー調和の取れた人間形成を目指す」あたりの提案。

「学力向上にあらゆる手立てで取り組む」とは、おもにゆとり教育見直しが中心。授業時数の10%増、教科書分量増、土曜日の授業などが提案されています。また、教員の質向上もこの提案の中にはいっており、教員研修の充実や、教員給与体系の改変、教員の事務負担軽減などが具体的な取りくみとされています。

「心と体ー調和の取れた人間形成を目指す」とは、徳育教育の実施の必修化について。子どもたちに高い規範意識を身につけさせるために徳育を教科化し、現在の「道徳の時間」よりも指導内容、教材を充実させることが提案の核となっています。

同提言に先立つ5月29日、土曜日の授業の復活について質問された伊吹文化大臣は「やり方でしょうね」とし、労働時間などへの考慮は必要だとしつつも、「法規現行法制の中でうまく調整ができることであれば、私のほうの責任で組むことはできると思います」と述べました。

教育再生会議に関しては「教育問題のプロフェッショナルが一人も入っていない」「徳とは教科書で教えられるようなものなのか」「教育格差を拡大させる」といった批判も聞かれますが、とにもかくにも議論は進んでいます。予算の割り振りを含め、システム的運営的にクリティカルな部分をも話しあっているだけに、実施に向けては慎重な検討が必要になるところでしょう。

○第二次報告「社会総がかりで教育再生を~公教育再生に向けた更なる一歩と「教育新時代」のための基盤の再構築~」
教育再生会議総会(第8回)(H19.6.1)[総理の動き]-教育再生会議第8回総会について書かれています

平成19年5月29日大臣会見概要 主には松岡元大臣の件について。一番最後のあたりに、土曜日の授業について触れられています



« 「重点計画2007(案)」に関するパブリック・コメントの募集 | トップページへ 小中高大企業の一貫教育? 教育と企業の連携を進めるべきと経団連 »

最新記事一覧

投稿者 kksblog : 2007年06月06日 11:13


コメント
ブログ内検索
昔の記事を読む
メルマガ・RSSで読む
毎週水曜日、1週間分のニュースをまとめてお送りします(無料)。<サンプルはこちら>

【購読はこちら】
ネタを提供する
教育に関するネタ大歓迎。お気軽にどうぞ!!



ネタなどへのお返事
KKSブログ for mobile
mobileaccess.gif

最新15記事の大事なトコだけ読めるようになってます。あと、古い携帯は文字化けするかも


KKS Web News 教育家庭新聞(C) KKS ブログトップ