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未知の世界を生きていく子ども達への教育はどうあるべきか? 「Did you know 2.0」 (2007年08月03日)

動画共有サイトのYouTubeで最近、話題になっている作品があります。「Did you know 2.0」という動画で、子どもたちの未来のために、私たちは何ができるのか?という問いを投げかけています。



Did you know?(英語版)


Did you know? という問いかけから始まるこの動画には、未来の子どもたちへの危惧が描かれています。凄いスピードで進化し続ける現代のハイテク社会を20年前に予測できた人はいたのか。未来のことも予測できない状態で、今から10年後、20年後を生きる子どもたちに必要な教育を私たちは与えているのか。私たちが今、与えている教育には本当にビジョンがあるのか、と警笛を鳴らしています。

この動画は、もともとコロラドの高校で議論を行うための資料映像。つまり英語の動画です。これに日本語の字幕を付けて公表した方がいます。


Did you know 2.0(日本語字幕付き):上手く見られない場合は、こちらにアクセスしてください


今から8秒のうちに、世界では34人の子どもが新たに生まれています。5人がインド人で、4人が中国人、1人がアメリカ人です。世界で最も裕福で、最強の軍を持ち、世界一の金融ビジネスで、世界共通の通貨を発行し、最高の教育水準を持ち、最高の生活水準を持つ国はどこでしょう?1900年にはイギリスでした。今は?

現在の大学卒業者数は一位が中国、二位がインド、そして三位がアメリカです。インド大卒者の英会話習熟率は100%です。10年後に最も英会話習熟人口が多い国は、中国だとされています。今起こっているこの現実を20年前、だれが予測できたでしょう。

アメリカ連邦の労働省によれば、現在の学生は38歳になるまでに10回から14回も転職するという統計になります。そして、現在大学に存在する専攻、たとえば有機野菜や、eビジネス、ナノテクノロジー・・・は10年前には存在すらしていませんでした。今から10年後の子どもたちはいったい何を学んでいるのでしょう。

USでは、21歳の若者の50%以上が何らかのウェブコンテンツを作成し、4歳の子どもの70%以上がパソコンを利用したことがあります。インターネットの端末台数も1984年にはたったの1,000台だったのが、1992年には1,000,000台になり、2006年には6,000,000,000台にのぼりました。

私たちは、未知の成長社会に生きています。

インターネットが一般に普及し始めたのは1995年初めでした。2005年、USで結婚した夫婦の8組に1組がオンラインで知り合ったそうです。インターネット上でGoogleを使って「検索」された回数は、この1か月で27億回にものぼります。

紙もノートも手にしたことのなかった発展途上国の20億人のこどもたちに、2005年OLPCが一人1台のノートPCを準備し、2007年の半ば頃、その配布が始まりました。発展途上国で学校にいけない子どもたちでさえも今、インターネットで世界にアクセスしようとしています。

2007年に生まれた子どもたちが、6歳になるころにはスーパーコンピューターは脳の処理能力を超えるといわれています。今のペースでコンピュータが成長を続ければ、2049年ころには、たった1000ドル(約118,000円)のコンピューターの処理能力は、全人類の処理能力の総計を凌駕するといわれています。

今、世界に起こっていることは、いったい何を意味するのでしょうか。私たちは現在見えているものを越えて、子どもたちに教育をしていかなくてはなりません。10年後、20年後にどんな世界になっているかは誰もがわからない。この動画に描かれている未来も、現在の事実をベースにした推測にしか過ぎません。

けれど、どんな世界になっていたとしても、ひとつだけ確かなことがあります。おとな、子どもにかかわらず、常に学ぼうとする姿勢が大切であるということです。どんなことでもまずは小さな一歩から。ハイテクが苦手だと思っている人も、何か新しいことを子どもと一緒に始めてみてはいかがでしょうか。

この動画の最後は、教育に関係する人々への呼びかけで終わっています。その日本語字幕を引用しておきます。



あなたは知っていましたか?

中国とオーストラリアとオーストリアとバングラデシュ、そしてUSの学生が一緒に、一つのプロジェクトに取り組んでいます。それも毎日。

あなたの子どもに聞いてみてください。そんなことに取り組んだことがあるか? と。

教師に聞いてみてください。子ども達が21世紀に生きるための読み書き能力をどのように教えていますか? と

学校の経営者に聞いてみてください。子ども達が21世紀の社会で成功するために必要な教育を提供していますか? と

あなたの地区の議員に聞いてみてください。 これらすべてのことを知って、教育法規をいかに変化させなくてはいけないか考えていますか? そして、あなたのビジョンは何ですか? と。


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Did You Know 2.0(動画:英語)
Did you know 2.0 私たちは子供達の未来の為に何ができるのか?(日本語字幕を入れた方のサイトです)



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投稿者 kksblog : 2007年08月03日 11:06


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