●「留学生30万人計画」骨子を策定―文部科学省 (2008年08月11日)

文部科学省は、関係省庁(外務省、法務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省)とともに「留学生30万人計画」の骨子を策定しました。
「留学生30万人計画」は、現在10万人程度の留学生の受け入れを2020年を目途に30万人に増やすことを目指すものです。骨子には、留学生を増やすため、入試・入学・入国の入り口の改善、大学等の教育機関や社会における受け入れ体制の整備など、計画の実現に向けた基本的な考え方がまとめられています。
平成18年5月1日現在、外国人留学生の数は約11万人ですが、これは先進国の中では低い数字といえます。このため、留学生を増やすことは、日本を世界により開かれた国にするというねらいがあります。また、少子化とともに日本の人口が減り、労働力が減る可能性があることから、留学生を増やして経済を活性化させるねらいもあります。
今回まとめられた骨子では、以下の5つの項目に重点を置き、留学生を増やすとしています。
1.日本留学への誘い
日本への留学の動機づけを行うため、海外での情報提供や相談サービスを実施する
2.入試・入学・入国の入り口の改善
入試や入学手続きの改善や、入国審査の見直しによって、留学までの手続きがしやすいようにする
3.大学等のグローバル化
英語のみで学位取得が可能な学科の設置など、大学のグローバル化と受入れ体制の整備
4.受入れ環境づくり
宿舎確保や、交流支援などの留学生受入れの環境づくりの推進
5.卒業・修了後の社会の受入れの推進
卒業生が日本社会に定着するため、就職支援や在留期間の見直しなど、受入れ体制の整備を推進する
また、これに先立ち、社団法人国立大学協会、公立大学協会、日本私立大学団体連合会は、「『留学生30万人計画』を実現し、優れた留学生を獲得するための緊急アピール」を出しました。これは、大学側が留学生受入れのために必要な財政措置などを政府に求めるもので、緊急アピールとして以下の3つを挙げています。
1.政府は、留学生が不安なく勉学に励むことができるよう、低廉かつ安心できる宿舎を確保すること。
2.政府は、留学生の奨学金についてその充実を図ること。
3.政府は、生活支援や就職支援など留学の入口から出口までの全段階にわたったきめ細かなサポートが可能となる体制の整備を図ること。
こうした制度づくりは留学生を増やすために当然必要なものですが、それだけでは十分ではありません。特に、日本の場合は、言葉の壁が大きな問題となっています。例えば、大学では英語で単位を取得できたとしても、就職するには高い日本語能力を求められる場合が多く、留学生の定着の妨げとなっています。また、留学生の中には、妻子とともに来日する場合もあり、留学生本人だけでなく、その家族の受入れ体制の整備も必要になってきます。
今後多くの留学生を受入れていくためには、大学だけではなく、社会の仕組みそのものを変える必要があるかもしれません。私たち一人ひとりの意識改革も必要になってくるのではないでしょうか。
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投稿者 kksblog : 2008年08月11日 16:53



