「親子方式」採用へ
  夜間定時制の給食来年度から

 夜間定時制高校の給食が「自校方式」から「親子方式」へ−−東京都教育委員会では来年度から、これまでは自校方式で調理していた都立高校夜間定時制の給食制度を見直し、拠点校が調理して周辺の高校に配達する「親子方式」を採用することを決めた。また性格な調理数を把握して調理コストの削減、財政支出の効率化を図るため「予約申込制」も導入する。
 これは夜間定時制高校3〜4校を一つのグループとし、拠点校である「親」で給食を調理。出来上がったものをグループ内の他の高校である「子」に配達するもの。現在都立の夜間定時制課程を持つ高校は101校。各校とも毎日200食以上調理可能な給食施設を持っている。しかし最近は少子化の影響もあって1校当たり平均80食程度の調理しか行われておらず、20食以下という高校もあることから合理化策の一環として実施に踏み切った。また生徒は、1年間毎日給食を食べることを前提として春に給食費を前納しているが、喫食しないケースも多いのが実情で給食を提供する側、受ける側双方で・無駄・が発生していたため予約申込制では生徒自身が1週間前に給食が必要な日を申請することで、食材費の削減にもつなげたい考えだ。
 同事業は3年計画。すべての夜間定時制高校に導入するが、来年度は比較的学校が密接している都市部を対象にモデルケースとして導入。問題点を是正しながら進めていく。また栄養士は拠点校に複数配置。グループ校を巡回しながら各校の実態を把握し、「連絡調整会」(仮称)を設置して高校間の意見調整も行う。

(2000年12月9日号より)