校長先生の“検食”風景

味付けなど毎日コメント

杉並区立桃井第四小


 給食ができあがると、学校の中で一番先に給食を口にするのは校長先生。「先生、先に食べててずる〜い」なんていう子どもたちの声も聞こえてきそうだが、これも学校責任者として重要な仕事、・検食・である。安全性や味などを確認するためにどの学校でも毎日必ず行われていることだが、校長先生はどんなところに気をつけてこの検食を行っているのだろうか?  東京都杉並区立桃井第四小学校の高島信義校長は、検食の際にはまず「色」と「臭い」を見て、最後に「味」を見る。「今日は残菜が残りそうかな」という予想をたてることもあるそうだ。「ちょっと予想をたてて、残菜をチェックしに行くことで子どもの嗜好を知ることもできます」と話す。
 検食後、献立について気づいたことなど必ず検食簿に一言コメントを書いて学校栄養職員に戻している。書く内容は、味付けについてや「ごはんとみそ汁に牛乳の組み合わせはどうだろう?」といった提案、衛生管理の問題までさまざま。
 調理員への感謝の気持ちもこめて書いているという毎日のコメント。「面倒くさいと思ったことはありません。これからも毎日続けていきたい」と話す。毎日の一言コメントは学校栄養職員や調理員にとっては何よりも嬉しいもの。「とても励みになりますし、調理員のやる気もでます」と同校学校栄養職員の横山きよさんは嬉しそうに話してくれた。一冊の検食簿を通してうまく校長と給食室とのコミュニケーションが図れている様子がうかがえる。

(2001年3月10日号より)