教育家庭新聞・健康号
TOP健康教育ニュース   バックナンバー
スチール缶フリーデザイン・コンクール
      入選作品39点が決定!
全国から353点の応募
 「あなたのセンスでスチール缶をデザインして下さい」。
 どんな形にでもできるスチール缶の特性を生かし、「こんな形の缶があったらいいな」「こんな絵の缶があったらかわいいな」と自由に発想してもらう、スチール缶フリーデザイン・コンクール(スチール缶リサイクル協会、(社)日本缶詰協会主催)が2月15日で募集を締切り、全国から353点の応募があった。
 一次審査で選ばれた39作品が入選、さらに最終審査を経て、最優秀賞に東京・杉並区立方南小学校2年・天野育朗さんの作品をはじめ、優秀賞3点、入賞3点、合計7点の上位入選作品が決定した。
 スチール缶は86.1%という世界トップクラスのリサイクル率で、回収された缶は製鉄所で溶かされ様々な形に何度でも生まれ変わって身近に活躍している。その優れた素材を子ども達に知ってもらうのがコンクールの目的だ。

●3月26日 ホテルオークラで表彰式 詳細はこちら






最優秀賞作品:天野さん
天野育朗さん天野育朗さん
東京・杉並区立方南小学校2年
 ぼくはいつもせかいじゅうのくにに行きたいと思っていたので空かんロケットを考えました。もし、みんなが空かんをきちんとリサイクルしたら、ぼくがデザインした空かんロケットが本当にできるかもしれません。
 学校の先生からじゅしょうのお知らせを聞いた時、すごくびっくりしました。家ぞくのみんながとてもよろこんでくれました。これからもアイディアいっぱいの楽しい絵を書きたいです。どうもありがとうございました。








優秀賞作品:小泉さん
小泉さと子さん小泉さと子さん
東京都立荒川商業高等学校2年

 このコンクールには、学校の授業の一環で応募させていただきました。飲んだ後は、捨てられてしまう缶ですが、捨てずにとっておきたい缶があったらいいなと思ってデザインしました。賞をもらえてとてもうれしいです。これからもがんばろうと思います。
優秀賞作品:出口さん

出口詩織さん出口詩織さん
愛媛・松山市立みどり小学校5年


 デザインに興味があったので、インターネットでこのコンテストを見つけ、応募しました。作品のアイデアは、前からこういう缶ジュースがあったらいいのにな、と思っていた物です。書いているうちに、これが実現したらいいのに、と夢がふくらみました。学校で先生に「優秀賞だったよ。」と言われた時、とてもうれしくて、家に帰ってもドキドキが止まりませんでした。これからも、いろんなデザインにチャレンジして行きたいです。

優秀賞作品:新井さん
新井里奈さん新井里奈さん
東京・世田谷区立瀬田中学校1年

 私は、小学校の頃から、絵を描くのが大好きでした。この、コンクールの話を先生から聞いた時、すぐに描きたいと思いました。このハートの缶は、持ちやすく、占いもあり、気分がウキウキするような、買って楽しめる物を、デザインしました。まさか自分が、入賞するとは、思わなかったので、とってもうれしかったです。これからも、大好きな絵を、描き続けたいです。









入賞作品:中田さん
中田唯さん中田唯さん
東京・杉並区堀之内小学校5年

 私は、「こんな缶があったら良いなぁ」と思い浮かんだ事を、すべてこのデザインにつめこみました。
 入賞したと初めて聞いたときは、嬉しさと驚きが混ざった気持ちでいっぱいになり、あまり実感がわきませんでした。
 このスチール缶で、1人でも多くの人に「美味しい」と言ってもらえたら、嬉しいです。
入賞作品:塚田さん
塚田かおりさん塚田かおりさん
東京・江東区立第2砂町中学校2年

 先生から「入賞」したと言う事を聞き、喜ぶどころか、驚きでいっぱいでした。
 スチール缶のデザインは、とにかくユニークでインパクトのある作品にしよう・と思って作りました。
 私のつくった作品を、色々なかたに見ていただけることと、このように評価していただけたことを大変嬉しく思います。
 またこのような機会があったら、ぜひすすんで参加したいと思います。

入賞作品:大瀬良さん
大瀬良あすかさん大瀬良あすかさん
福岡・福岡市立原中央中学校2年

 私は、入賞するなんて思ってもいなかったので、驚きました。何気なく出した一枚の作品が、こんないい賞をもらって良いのもか、もっと良い作品を作れば良かったと考えたりもしました。でも、自分の作品がいろんな人に認めてもらえたんだと考えると、とても嬉しくなりました。入賞できたのは、美術部や陰で支えてくれた人があってのことで、周りの人にも感謝しています。本当にありがとうございます。

佳     作
伊藤亜優 東京都昭島市立福島中学校
1年
米村茉耶 世田谷区立瀬田中学校 1年
福代捺津子 同上 1年 鈴木菜 渋谷区立本町小学校 4年
田中千尋 同上 1年 上杉正裕 長崎県諫早市西諫早小学校 4年

小林千紘

同上 1年 谷口諠 愛知県江南市立草井小学校 1年
木村裕衣 同上 1年 五十嵐慶 板橋区立成増ヶ丘小学校 5年
河村彩乃 同上 1年 黒川智裕 足立区立花畑小学校 6年
伊藤大和 同上 1年 篠原萌子 三鷹市立第4小学校 6年
真島加奈絵 福岡市立原中央中学校 2年 坂田裕希 同上 6年
浦越恵海 同上 1年 渡辺圭子 同上 6年
伊藤萌絵 江戸川区立第5葛西小学校 3年 竹内茉莉絵 横浜市立大道中学校 2年
柘植里穂 杉並区立堀之内小学校 5年 田原由貴 さいたま市立仲本小学校 6年
稲葉美咲 同上 3年 平千春 杉並区立方南小学校 2年
西田詩恵 鎌倉市立第1小学校 6年 松村健翔 同上 2年
阿部翔一 江戸川区立第4葛西小学校 4年 北原士勇 同上 2年
冨岡薫 同上 4年 稲山菜月 同上 2年
鈴木裕也 同上 4年 椙田明仁 杉並区立西田小学校 1年

 ■審査評■   未来を拓く自由な発想を
               審査委員長・遠藤友麗(聖徳大学教授)
審査委員長・遠藤友麗(聖徳大学教授)
 今回のコンクールで審査委員長を務める、遠藤友麗・聖徳大学教授(前文科省視学官)に、上位入選7作品について審査評をまとめていただいた。

 【最優秀賞】杉並区立方南小学校2年・天野育朗さん=この作品は、空き缶でも飲み終わって外の広場に持っていくと、大きくなって宇宙ロケットになりいろいろな星に探検に行けるという。小さい子は知識や常識にとらわれず、想像や願いを描く。この夢は突拍子もないことに思えるが、空き缶を積んで人が入れるくらいの大きな空き缶のロケットに作り上げることはできる。私たち大人もこのような自由な発想をすれば未来は拓けるのにと、教えてくれます。まさに発想大賞です。

 【優秀賞】愛媛県松山市立みどり小学校5年・出口詩織さん=少ない中身で2種類の飲み物が楽しめる。さっそく製品化できる作品です。組み合わせ方で3種でも4種でも、また、毎日いろんな組み合わせの飲み物を楽しめる。この作品のように「こんなのがあったら楽しいな!」というのを、自由に発想して下さい。

 【優秀賞】東京都世田谷区立瀬田中学校1年生・新井里奈さん=缶に「今日運勢(おみくじ)」が付いている。どこにでもありそうでなかった。今は占い・運勢ブーム。「おみくじシール」を貼るるだけで売り上げ倍増、間違いなし!ですね。

 【優秀賞】東京都立荒川商業高等学校2年生・小泉さと子さん=コンピュータを使ってしっかりしたデザインをしています。このまますぐに製品化して使えます。手形にへこみがついて持ちやすくなっていると共に、手や爪のデザインを選べる楽しみがあります。飾り物にもなる、上品で実用的なデザインです。

 【入賞】東京都杉並区立堀之内小学校5年生・中田唯さん=缶ジュースが冷えすぎて、すべってつかみにくかった経験や、リングの穴ではちいさい子だと中身が多く出てこぼれてしまうといったことを見たり経験したことは、だれにでもあるでしょう。そこに目をつけた「人に優しい製品づくり」へのヒントが示されています。

 【入賞】福岡県福岡市立原中央中学校2年生・大瀬良あすかさん=いろいろな果物をかたどったジュース缶。置き物や貯金箱などにも使える楽しい空き缶になる。リサイクルって、捨てて回収するということだけでなく、他に楽しい使い道を考えると、資源の節約にもなるし、いいですね。

 【入賞】東京都江東区立第二砂町中学校2年生・塚田かおりさん=マグカップのように取っ手をつけた缶。熱いものも冷たいものも安心して飲める。コーヒーなどのように、ゆっくり味わいながら飲む雰囲気。生活感あふれるデザインで、開発されたらブームになるかも。

審査委員による選考会

 最終審査は3月5日、審査委員長の遠藤友麗・聖徳大学教授(写真中央)を中心に、スチール缶リサイクル協会・酒巻弘三専務理事、(社)日本缶詰協会・沼尻光治常務理事、本紙により開催された。絞り込まれた作品にはどれも、子ども達の「こんな缶があったらいいな」という願いや、使う人への思いやりにあふれた気持ちがこもっていた。


 

          3月26日 ホテルオークラで表彰式

 スチール缶のリサイクル率は世界最高レベルの86.1%。回収されたスチール缶は何度でも姿を変え、身近に活躍している。その特性を子ども達にもっと知ってもらうため実施された第1回「スチール缶フリーデザイン・コンクール」(主催=スチール缶リサイクル協会、社団法人日本缶詰協会/後援=教育家庭新聞社)の上位入賞者への表彰式が3月26日、東京・虎ノ門のホテルオークラで行われた。

 スチール缶リサイクル協会の宮本盛規理事長は「ヒッタイト族の時代から人は鉄を活用し、4000年の歴史がある。このコンクールをきっかけにして、ぜひ次代を担う若い人達の手で新しい鉄の時代を築いて欲しい」とあいさつした。

 続いて最優秀賞・天野育朗君(杉並区立方南小)、優秀賞・出口詩織さん(松山市立みどり小)、同・新井里奈さん(世田谷区立瀬田中)、同・小泉さと子さん(都立荒川商業高校)、入賞・中田唯さん(杉並区立堀之内小)、同・塚田かおりさん(江東区立第二砂町中)、同・大瀬良あすかさん(福岡市立原中央中)の7人に、それぞれの賞状と賞品の文具券が授与された。

 受賞後子ども達は「次も頑張りたい」、「これからも大好きな絵を描き続けたい」、「今後もいろんなことにチャレンジしたい」と喜びを語った。審査委員長の遠藤友麗・聖徳大学教授は、「このコンクールでは・考える力・を重視した。21世紀は創造性の時代。新しいことを思いつくのは発想力ですが、それは素晴らしい能力です」と講評し、受賞者達を祝した。
 式終了後、子ども達は家族と共に記念に東京タワー見学に出発、間近に鉄の活躍を実感した。

■全国を巡回
 上位入賞作品は5月5日の北海道網走市立美術館を皮切りに、全国5都市を巡る「楽しい子どもの美術展」に出展される。8月3日〜9月5日・香川県塩江町立塩江美術館、9月11日〜10月11日・福岡県碓井町立織田廣喜美術館、12月23日〜1月24日・熊本県津奈木町立つなぎ美術館など。

↑up