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九州は1つ 豊富な学習素材を紹介

“九州7県合同”修学旅行説明会・相談会

多くの教育関係者に九州の魅力を説明

 九州観光推進機構と九州7県による「“九州7県合同”修学旅行説明会・相談会」が、8月10日、都内で開催され、首都圏の中学・高等学校教員に向けて、「九州は1つ」の理念のもと、自然体験や平和学習など、九州が持つ素材の数々が紹介され、また、実際に九州修学旅行を実施した、品川区立城南中学校と都立つばさ総合高等学校の2校が事例発表を行った。なお、修学旅行説明会・相談会は、8月中に大阪(9日)と広島(24日)でも同様に開催。

航空機で移動時間短縮 【品川区立城南中学校】

 平成19年度から22年度まで、4年にわたって九州修学旅行を実施している品川区立城南中学校の事例発表を行ったのは辰口士朗教諭。品川区では小中一貫教育が行われており、中3の修学旅行は9年間のまとめとしての意味がある。
 修学旅行を九州に替えたのは、見学だけでない体を動かす体験を導入したかったのと、歴史学習の素材が豊富だったことにある。
 実際に有明海の干潟体験では生徒が泥だらけになって喜び、現地の学校との交流で友情を深めるなど、心に残る体験につながった。
 また、航空機利用により移動時間が2時間半と短縮されたこと、予算的に関西方面とほぼ同額に収まったこと、体験学習が充実したことを考えれば、メリットは大きかったとしている。

体験学習から経験学習へ 【都立つばさ総合高校】

 都立つばさ総合高等学校の堀川宏郎教諭は、長崎・五島列島の福江島を中心とした、修学旅行について発表した。
 開校9年目の新設校で、これまで7回実施してきた修学旅行のうち6回は長崎・五島列島の福江島を修学旅行で訪れた。行き先を福江島に選んだ理由としては、観光旅行ではない、体験を重視した修学旅行にしたいという思いがあった。
 福江島ではグラスボートや定置網などを体験したが、キャパシティの関係で他校とバッティングすることが少なく、宿泊施設等が貸し切りに近い状態で使え、時間にも余裕があったそう。
 また、島に到着後の歓迎セレモニーをはじめ、島の至るところで歓迎を受け、島民の優しさに触れることができた。
 堀川教諭は、体験学習の質と量を増やしていきたいと考えており、「東京ではできない経験学習と呼べるような、深い内容の体験を生徒に与えたい」と述べた。


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 九州の観光素材やモデルコースなどは、九州観光推進機構のホームページで確認できる。
 http://www.welcomekyushu.jp/



【2010年8月21日号】