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【内閣府】高校中退者への意識調査

3割が2年後に後悔

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 内閣府は、昨年7月下旬から9月30日にかけて、高校中退後概ね2年以内の者を対象に「高等学校中途退学者の意識に関する調査」を実施。各教育委員会を通じて、2651名に調査票を送付し、1176名(44・4%)から回答が得られた。回答者の性別は男性47・1%、女性52・2%。

フリーターやパート等が8割

  調査によると、高校中退後の現在の状況は「働いている」が56・2%で最も多く、「在学中」が30・8%、「仕事を探している」が13・6%の順。「働いている」人のうち、「フリーターやパートなど」が77・2%で約8割を占め、「正社員・正職員など」は17・1%に過ぎない。「在学中」のうち、「通信制の高校」は49・7%、「全日制・定時制の高校」は33・1%。

  高校を辞めた理由(複数回答)としては、「欠席や欠時がたまって進級できそうもなかったから」が最も多い54・9%、以下「校則など校風が合わなかったから」(52・0%)、「勉強がわからなかったから」(48・6%)、「人間関係がうまくいかなかったから」(46・3%)と続いている。

7割の中退者 将来の姿に不安

  3年後の自分の姿を想像した進路希望は、「正社員として働きたい」(35・9%)が最も多く、「大学に進学したい」(12・9%)、「専門学校に入学したい」(10・1%)、「高校に再入学したい」(6・1%)など、進学を希望する割合は低い。ただし、現在高校に在学中の場合は、半数以上が、専門学校や大学に進学の意思を持つ。

  将来への不安感については、「やや不安がある」(43・4%)、「たいへん不安だ」(26・1%)の合計は69・6%。正社員や正職員として「働いている」と回答した人で不安を感じているのは56・6%であったのに対し、「高校に在学中」と回答した人の約8割が自分の将来に不安を感じていると回答している。

  約半数の46・9%は、高校中退を後悔していないと回答するものの、78・4%の高校中退者が中退後に高卒の資格は必要だと感じたとしている。特に、中退したことを後悔している人では、92・8%が中退後に高卒の資格は必要と感じている。また、中退後3か月以内では「高校を辞めたことを後悔している」と答えた割合が10・7%だが、25か月以上では27・6%と、中退後の経過期間が長くなるに従い「後悔している」という人が増えている(図参照)。

【2011年4月18日号】

教育家庭新聞