薬物乱用絶対ダメ

中学生向けビデオ作成

 薬物乱用は絶対ダメ−−児童・生徒の覚せい剤などの薬物乱用による補導件数が急増し、極めて深刻な状況となっているが、文部省では中学生を対象とした薬物乱用防止ビデオを制作して、約2万本を全国の国立私立中学校、盲・ろう・養護学校中学部などに配布した。
 政府の薬物乱用対策推進本部が、昨年5月に策定した「薬物乱用防止5ヵ年戦略」の中の「学校等における薬物乱用防止に関する指導の充実」に沿ったもの。「できるだけ早い時期からの指導が必要」と中学生を対象としたビデオ作成に至った。

 上映時間は24分。タレントの渡辺徹さんが進行役となって薬物の乱用、依存、中毒の違いといった基本的な事項から、薬物乱用が心と体に与える影響、薬物乱用の危険性、薬物乱用によって失うもの−−など深刻な事態を招くことまでわかりやすく解説している。また実際の中学生も登場して薬物乱用防止をテーマとしたメッセージを伝えるなど、なぜ薬物乱用がいけないのか、またたった一度の好奇心が取り返しのつかない事態となることを、中学生でも簡単に理解できるような構成となっているのが特徴だ。

(教育家庭新聞99年4月17日号)