大阪教育大学附属池田中学校

歌舞伎を共同上演

テレビ会議利用してイギリスの姉妹校

大阪教育大学附属池田中学校では、マルチメディアテレビ会議システム「フェニックス」を利用して、イギリスの姉妹校と国際交流学習を行っている。これはこねっと・プランのモデルプロジェクトとして実施されているもの。
両校の共同制作でドラマを創ることを中心に昨年度から既に5回のテレビ会議を通じて話合いを進め、先月29日に行われた第6回目には全シーンを通して試演を行った。
ホーリークロス校が創った歌舞伎を題材にした1つのドラマ「KABUKI GIFT」の台本をもとにホーリークロス校が7シーン、池田中学校が3シーンを演じた。同じ台本ではあるが、ホーリークロス校は日本の話として、池田中学校はイギリスの話としてアレンジしてそれぞれのシーンを作り上げた。ホーリークロス校の生徒が英語で演じるシーンもあれば日本語で演じるシーンも、また池田中の生徒も2シーンを英語で、1シーンを日本語で演じた。さらにホーリークロス校がダンスやコーラスといったパフォーマンスを担当し、池田中学校はコンピューターミュージックによる効果音楽を演奏。
 池田中学校では、MIDI音源とMIDI鍵盤が接続されたMacOSのコンピュータを使い、インターネットを活用した曲作りを授業に取り入れている。この学習風景を参観したホーリークロス校側から、日本風のファンファーレを作ってほしいとの依頼を受けたのが昨年の5月。それから完成した生徒の作品をMIDIファイルに変換し、インターネットを通じてホーリークロス校に送ったことが今回のテレビ会議によるドラマコラボレーションのきっかけである。初回のテレビ会議では曲とともに生徒たちの自己紹介レターをエアーメールで送り、回を重ねるごとそれぞれの国がもっているイメージについての誤解をといたりと、両校でサポートし合い、他国や自国に対する理解と生徒間のコミュニケーションを深めていった。

(教育家庭新聞98年8月1日号)