児童生徒が作ったホームページの公開

有益だが個人情報の保護や目的意識明確に

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 午前の部分科会、本会場では「児童生徒がつくったホームページの公開」というテーマのもと、様々な実践事例が発表された。
 愛知県豊橋市立羽根井小学校は「ホームページの有効性と危険性」と題した海外の学校との交流を紹介した。相手校では、意図と違った返事も多かったという。有意義な出会いを得ることもあるが、その反面危険性もある。特に後者については充分考慮した上でホームページを作成するべきだと述べた。
 東京都立光明養護学校そよ風分教室ではホームページを公開してきて、児童生徒達は病院内に居ながらにして園との世界の繋がりを実感でき、生徒の生活の質も格段に向上したと有益性を強調した。
 前橋市立第二中学校では、インターネットの利用マナーや個人情報の保護など情報モラルを学ぶ必要性が出て、その解決策としてメーリングリストを活用し、話し合う場を持っているとのこと。
 事例紹介に引き続いて行われたディスカッションではWeb上で生徒の個人情報を公開するメリット・デメリットが話題の中心となった。特に写真の掲載についてはぼかすなどの加工をしたり、正面の写真は避けるといった意見が多かった。しかし親の気持ちや表情が大切といった考えもあり、コーディネーターの西田氏はこれを受け、校内のみのものと一般に公開するものの使い分けの必要性を述べた。誰に伝えたいのか、受け手を意識したホームページの作り方を考え、「必要なことが何か、それを考えていくことが必要だ。今回はそれを確認する場となった」とまとめた。
(教育家庭新聞2000年4月1日号)