1年生から「情報入門」

多摩大学目黒中学高等学校
OCNスクールパック活用

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↓オールインワンサーバー(中央)と荒尾先生

 100校プロジェクト参加校として、専用線でインターネットに接続していた東京都私立多摩大学目黒中学校・高等学校は、平成10年度のはじめに、NTTの「OCNスクールパック」を導入した。

 同校は、昭和12年に目黒商業女学校として設立。時代の変化に適格に対応した教育を推進し平成8年に目黒中学校が男女共学に、平成10年に目黒高校も男女共学に移行。高校は、普通科4コース制となり、文系進学コース・理系進学コース、国際コース、情報コースを設置した。そして1年生では全コース共通で、「情報入門」を2単位時間、情報コースでは2年生から情報系を週4単位時間設置し、ネットワークを活用してレポート作成などをしている。
 多摩大学の建学理念である「実際性」「学際性」「国際性」を土台に、21世紀の社会に求められる人材育成を、実社会で求められる知恵や知識の習得に力を入れている。
 校内には、ウィンドウズとマッキントッシュのインターネットに接続したパソコンが100台。今年3月に職員室にもLANを引き、インターネットにつなげるようにしてから、先生方が急速に教材作成などに活用するようになっているという。

 同校がOCNスクールパックを導入したのは、昨年3月荒尾吉宣先生が100校プロジェクトの成果発表会でスクールパックのデモンストレーションを見たのがきっかけ。その後、NTTの担当者に学校にきてもらい説明を受けた。
 新100校プロジェクトで専用線を提供されていた各学校は、10年度中に自前の回線に移行しなければならない時期だった。
 「プロキシ機能も組み込んである。外部向けの公開用のホームページとともに、外部からは見られない校内用のホームページも簡単に作れる。教員や生徒のメールアカウントの発行も簡単にでき、ディスク容量の上限もブラウザで簡単に設定できる。欲しいと思う機能がすべて入っていた」と荒尾吉宣先生。

 導入に当っては、自校にサーバーをおいて、専用線で接続する環境を維持するには、どうすればよいか、いろいろなプロバイダーにあたり、検討して行った。当初はフリーのOSであるFreeBSDをインストールして、インターネット用のサーバーを構築することも考えた。しかし、「学校に専任のサーバー管理者を置く余裕はない。他の人でもサーバーを管理できる環境が望ましい」と管理が容易なOCNスクールパックに決めた。
 OCNスクールパックは、常時接続の専用線「OCNエコノミー」とオールインワンサーバーなどがセットになったもので、回線料金、サーバーのリース料、メンテナンス代を合わせて月6万3300円という低価格。トラブルがあれば、リモートで問題を修復してもらうこともできる。
 同校は、パソコン部の活動が盛んで、中学高校をあわせ部員は100人ぐらいと盛況。電子メールで他校と交流したり、ホームページを作成したりしている。
 「今後は、生徒の親御さんとの間で意見交換ができるようにメーリングリストを立ち上げたい」と荒尾先生は意欲を燃やす。

(教育家庭新聞99年7月3日号)