教室からも接続へ

東京都北区立赤羽台西小学校
Proxy97の活用

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 東京都北区立赤羽台西小学校は、総合的な学習の時間における情報教育の在り方について、今年度から研究をはじめている。
 同校は、北区のインターネット利用の研究校4校のうちの1校。CATV回線(1・5MB)でインターネットに24時間常時接続するという恵まれた回線環境にあり、校内にインターネット接続用のサーバーを構築し、97というルーターの役目を果たすソフトを使って、約20台のコンピュータをインターネットに接続する環境を実現している。
 さらに、2学期にはコンピュータが更新され、夏休み中に教職員総出で校内LANを整備し、現在コンピュータ教室にある古いコンピュータを教室に置き、教室からもインターネットに接続できるようにする予定である。

 「メールアドレスは教師全員が持ち、先生たちも電子メールで情報交換をしたり、ホームページで授業のための教材づくりをしたりしています。」と野間俊彦先生。子どもたちも昼休み、コンピュータ教室に来て、インターネットの検索エンジンであるヤフーで自分たちのテーマについて調べたりしている。子どもたちには、学級のアドレスが発行しているという。
 同校では、平成9・10年度、東京都教育委員会研究推進協力校、北区情報教育研究指定校として、「学習支援システムの開発−マルチメディアやインターネットの活用システムを探る−」をテーマに研究してきた。そうした中で、情報収集や問題解決、相手校との交流にインターネットを活用するようになり、教師もインターネットを積極的に活用するようになっている。
 今年度は前年度の実践を踏まえ、発達段階に応じた情報教育の目標を作り、各学年で研究している。大きくは、低、中、高学年の3つに分けて、高学年は積極的な情報発信などを目標に。低学年でも、手紙を書こうというテーマの中で、電子メールについて教えたりしている。
 総合的な学習の時間の研究については、まだはじまったばかりだが、1近くの赤羽自然観察公園の利用2地域調べ3自由研究、の3つの大きな柱を立て、年間35時間程度実践していく予定だ。

 自然観察公園にはたんぼが3面あり、そのうち1面を同校が借り受け、2年生と5年生が田おこしから田植え、収穫までをするという都会の学校ではまれな体験もしている。
 同校が情報教育の大きな柱としているのが、コミュニケーション、他校との交流。これまでもバーチャル雪まつりなどのテーマで札幌の学校と交流。現在は、同校に視察にきたのが縁で交流がはじまった大分大学附属教育福祉科学部小学校と交流している。「今は、メールによる交流が主だが、互いに紹介用のホームページを作り、地域や学校の様子を紹介する予定です」と野間先生。
 野間先生に、PROXY−MAILについて聞いてみた。PROXY−MAILは、ダイアルアップ接続の環境でも、児童・生徒用のアカウントを発行できるという利点を持つ。「プロキシメールのよいところは、メールアドレスが1つでもみんなのメールボックスを作れること。試用させてもらって、よくできている、よく考えたなと思った。最初は、1つのアドレスがみんなのアドレスが持てるということはよく理解できなかったけど、実際にインストールしてやってみて理解できた」という。

(教育家庭新聞99年7月3日号)