心の教育への対応−「子ども放送局」など新規に

 

文部省平成11年度概算要求


 「心の教育」への対応として、衛星通信利用による「子ども放送局」推進事業(6億1800万円)を新規に。第1次補正予算で衛星の受信設備が整備される全国の図書館や公民館、教室開放実施の学校等を対象にヒーローが直接語りかけたり科学や自然の不思議について双方向通信で答える「子ども放送局」を運営。また、子ども自身の企画による番組も制作する。また、子育てや体験活動について情報提供や相談、紹介を行う「子どもセンターの全国展開」事業(5億円、400市・郡)、24時間体制で子ども、親それぞれからの電話相談に当たる各事業(各8000万円、各16都道府県)を新たに要求。
〈以上、生涯学習局が担当〉。
 また、中学生問題に対処するため、補正予算に引き続き「心の教室」を整備(10年度補正・2000校、11年度1617校、21億円)。同教室や保健室などで相談に当たる「心の教室相談員」を公立中学校に配置(10年度補正8000校。11年度7500校)。さらにネットワーク等を活用した健康相談活動などを目的に、「心の教室」整備の中学校の一部にコンピュータを整備する経費を引き続き助成する。委託先=都道府県。
 また、増加する不登校問題に対処するため、不登校児童生徒の適応指導総合調査研究委託(9億1700万円)を新規に計上。学校復帰のための支援方策について、都道府県に調査研究を委託する。か所数=適応指導教室、民間施設等823か所。
 さらに、「生徒指導情報ネットワークの在り方に関する調査研究」(1500万円)を実施。校内暴力やいじめ、不登校などの情報の収集や開示の仕方を研究する。

(教育家庭新聞98年10月3日号)