来た来た!! 新教科「情報」
神奈川県立川崎北高等学校 柴田功先生
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教育マルチメディア新聞2001年11月3日号
 神奈川県川崎北高校では、新教科「情報」の必修化を前倒しし、2001年度から「情報A」を1学年で1単位、2学年で1単位、計2単位の授業を実施している。また、「情報基礎」は3学年の選択科目として開講6年目を迎えた。
 コンピュータを活用する授業の拡大に伴い、創立時から理科講義室として活用されてきた教室に、国際理解教育の予算でPC21台を導入。2001年度より「国際教室」(第2パソコン教室)と名称を変更した。また職員が手作業でLANを敷設。インターネットにもCATVにて全PCが常時接続。電子メールもすべてのPCに設定した。

 現在、情報の授業を担当するのは11人(国語1、社会1、数学4、理科3、英語1、体育1)。1クラスを2分割した20人の生徒に対し、2人の教師が担当。1人が全体の進行、もう一人が個別対応を中心にした指導を行っている。そのような教員の積極的な情報推進への姿勢から、時間割に組み込まれた週1回の情報科教員の打ち合わせが、研修会へと発展することもあるという。また情報科のメーリングリストも開設、授業の準備などに積極的に活用している。

 同校ではいち早い実践をもとに、Web上で「情報基礎」、「情報A」での授業の取り組みや教材を公開している。年間指導計画案や授業予定表はもとより、リンクされている柴田功先生自作のHP(新教科「情報」・授業アイディア集http://www.johoka.net/index.htmlでは同校で実践されている「情報」の具体的な授業案や用いるWeb教材を提供。作品なども閲覧できる。

 「思い切りパワーポイントのおもしろさを味わって、機能をフルに生かした授業があっても良いのではないかと、このような教材を考えてみました。生徒に課題をやらせるからには教師も見本を作らなくてはなりません」(柴田先生)とダウンロードで閲覧できるのが、「プレゼンテーションソフトで4コマ漫画」。効果音や画像の回転などを取り入れたアニメーションが見本作品として公開されている。その他、情報モラルの指導案や座学「コンピュータ概論」、オリジナル名刺作品、「スロットマシーンを作ろう!(Visual Basic・N88 Basic編)」、データベースの基礎(SQLの基礎)、モデル化とシミュレーションといった単元の題材が具体案として提供されている。また、同校の取組みである、地域・小中学校・保護者向けパソコン講習会や教員対象の講習会の模様なども公開。「全教科の有志で情報科チームをつくろう!」と無料で提供しているメーリングリストなども紹介、「情報」を実施する上でのユニークな活動が満載のHPとなっている。

 さらに一連の取組みとして行っているパソコン講習会が、来る11月17日に開催される。対象は、近隣に住む中学生40人。ペイントを用いてオリジナルの専用名刺を作成する。参加は無料。
http://www.kawasakikita.ed.jp/