総合的な学習の都内の実施状況

小学校は97%以上で実施

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  東京都では、市区教育委員会が来年度の教育課程を編成するための参考資料として、今年度の取り組みを調査しまとめている。


 〈小学校〉
 小学校では、3年生以上のどの学年においても97%以上の学校で総合的な学習が計画されている。本格実施となると105〜110時間実施されることになるが、移行初年度の今年は、・とにかくトライしてみよう・といった形で無理なく1〜30時間実施する学校が最も多く50〜60%と5割以上(%に開きがあるのは、学年別集計のため)。次いで36〜70時間30〜38%、71〜105・110時間5・3%〜7・8%と続き、週1時間以上2時間以内の学校も3〜4割を占めている。
 また、36〜70時間及び71時間以上実施する予定の学校は、学年が上がるに従って増加する傾向が見られる。
 どんな内容を実践しようとしているのだろうか。環境が最も多く64・6%の学校で実施。次いで福祉・ボランティア52・8%、国際理解48・2%、歴史・文化・伝統44・4%、飼育・栽培41・1%と続いている。
 ちなみに情報は7位で32・0%と約3割の学校で実施されている。
 校内的な取り組みでは、指導計画の作成、地域の環境・人材の活用、授業の充実に向けた取り組みが最も多くそれぞれ60%以上、児童・学校・地域の実態把握、趣旨の理解の徹底がそれに続き22%程度となっている。


 〈中学校〉
 中学校の実施状況を見ると、1年生はどの地域も90%以上、2・3年生は74%以上の学校が取組んでいる。中学校は1年生だけ実施している学校が多少あるため、学年によって実施状況に若干バラツキが見られる。
 時間数は、21〜50時間の間で実施している学校が最も多く54〜65%。51時間以上は数%と少ない。
 実践内容は、社会体験を含むものが全体の6割を占める。内容別では、環境49%、地域の文化42%、福祉関係40%がベスト3。5位に国際理解30%、8位に情報26・5%となっている。

(教育家庭新聞2000年10月7日号)