教育利用の課題を討議

東海スクールネットが総会


 インターネットの教育利用についての先生方の研究組織である「東海スクールネット研究会」の99年度総会が4月29日、名古屋市立西凌商業高校で行われた。2001年までに全公立学校にインターネットが接続されるという状況下、インターネット利用への関心が高まり東海地区を中心に教師100人以上が集まった。
 総会では、教育利用のポイントや実践上の留意点について大津市立瀬田小学校教諭の石原一彦氏、千葉大学教育学部附属中学校講師の芳賀高洋氏、西凌商業高校の影戸誠氏、帝塚山学院泉ヶ丘中・高校の辻陽一氏が報告、またフリーのネットワークOSであるLinuxインストールのワークショップや企業展示などが行われた。
 また、「これからの情報教育のデザイン」について川崎市立総合科学高校教諭の宮澤賀津雄氏が研究報告し、日本における情報教育の現状を分析。情報機器を学習に用いる目的の不明確性、教員同士の意志の不統一などの問題点を指摘しながら、米国の取り組みの利点として情報教育のカリキュラムスペシャリストや情報教育のマスタープランを作れる人を州市ごとに独自に持っているため情報関係に早く対応できる、と示唆。
 「教育の情報化は、社会的な先進性や経済的効果の点で教育の問題だけではなくなっている」と語った。

(教育家庭新聞99年6月5日号)