校内の情報の流れが変わる

校内LAN用掲示板、メールを活用
神奈川県立大師高等学校

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総合学科の高校で
 総合学科の神奈川県立大師高等学校は、3つのコンピュータ教室に108台のコンピュータを持つ。
 どの教室も鍵をかけず、生徒は昼休みや放課後、夏休みなど教師がいなくても、自由にコンピュータを使っている。かなり活用されているようで、昼休みや放課後は「席取り合戦がすごい」という。
 コンピュータ教室の使い方については特に運用規則はなく、「マナーを持って使う」ことが条件で、それでもコンピュータやデスクトップの環境が壊される、人を中傷するメールが送られる、等のトラブルはないという。

試験の解答も電子掲示板に載せて
 同校では、「情報の共有や発表の手段とする」を目的に今年4月に校内LANの運用をトータルに支援するソフトウェア「WebSchool」(内田洋行)の掲示板とメールを導入した。
 まだ、使って4か月だが、「情報の流れが変わりました。試験前の対策プリントや教材、日々の課題も掲示板に掲載します。生徒は掲示板やメールを見ないと情報が得られないので、頻繁に見ています。これまでの、教材を作り印刷し生徒に配る、といった必要がありません」と小笹雄二先生はメリットを語る。
 試験の回答も掲示板に載せ生徒に弱点を確認させる。文化祭のクラスの企画募集や各種検定試験の時間割や合格者、授業の報告、修学旅行の事前学習で生徒が調べた内容、などもExcel、パワーポイント、htmlなどの形式で表や写真などを貼り付けたファイルを添付して載せられている。こうした情報を保存しておけば、次年度以降の科目選択の資料になる。

校内メールでコミュニケーション
 校内メールも教員から生徒全員へのお知らせ、生徒同士のコミュニケーションなどに活躍している。特に総合学科の場合、バラバラに選択科目の教室に行くことになり、クラスの全員が集まる場は、朝と帰りのホームルームの時間しかない。そのためメールが連絡手段として非常に力を持つ。「メールは、どの生徒も慣れて達者に使ってますね。おとなしい生徒でも身の上話などをしてくることもある。コミュニケーションツールとして非常にいい」
 こねっと・プランの参加校だった同校は現在は、専用線でインターネットに接続。全生徒が校内メールとインターネットメールのアカウントを持ち、インターネットメールも自由に使える環境にある。また、一人ひとりがホームディレクトリを持ち、必要な情報や作品は自分のディレクトリに保存したり、生徒機のCD−RWでCD−ROMに保存したりしている。
 まだ、教室にはコンピュータがないが、来年更新になるので古いコンピュータを教室に配置したいという。
07
 人文科学系列、地域国際系列、環境科学系列、情報ビジネス系列、スポーツ系列、生活福祉系列の6系列で約130の選択科目を開設している。情報関連の教育では、1年生は情報基礎が必修で、タイプ練習ソフトの「タイプクイック」で全員がブラインドタッチを習得しているほか、基本的なソフトを習得する。2年生以降は、スキルプラスクリエイトの部分を重要視し、マルチメディアの授業でポスターやウチワなど創造的な作品を作ったりしている。情報ビジネス系列ではコンピュータ演習・・・、コンピュータネットワーク・・・、マルチメディアの活用、利用技術・・・などの選択科目があり、進路や目的により自由に選択できる。

 (教育家庭新聞2000年8月5日号)


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