「栃木からITの未来を問う」テーマに

          全日本教育工学大会、栃木県で 

新学習指導要領が完全実施され、基礎学力の定着や課題解決力の育成、また学力向上が叫ばれる中で、第28回全日本教育工学研究協議会全国大会が10月31日、11月1日の両日、「栃木からITの未来を問う−私たちは情報技術を使って何をしたかったのか、技術革新は教育に幸せをもたらせたのか−」をテーマに栃木県宇都宮市ほかで開催される(全体会場・宇都宮市文化会館)。主催は日本教育工学協会。
 公開授業の行われる宇都宮市、真岡市、南河内町は普通教室へのLAN整備の先進的自治体。宇都宮市は市内全80小中学校の普通教室へのLAN整備を13年度で終え(PCの設置はこれから)、来年度は現在のISDNから光ファイバーで市内の学校を結ぶ予定だ。真岡市も市内全21校の校内LAN整備を昨年度までに完了し、小学校ではPC教室のほかに各学年に1台といった整備を進めてきたが、今年度から普通教室1台ずつ、特別教室など学校ごとに6台という新基準で17年度までの完了を目標に整備をはじめている。南河内町も校内LANの整備を終えている。
 大会ではこうした先進的な環境下、31日の午前10時から12時まで小中学校6校で各教科や総合的な学習でITを活用した授業が公開、注目される。また、幼稚園2園、高等学校3校でも公開される。
 午後は2時から5時30分まで全体会。シンポジウム「ITルネッサンス」や坂村健東京大学教授の講演「トロンにかけた夢」などが行われる。2日目は宇都宮市の県総合教育センターで9分科会に分かれた研究発表が行われる。
 http://et.mine.utsunomiya・u.ac.jp/JAET/

優秀事例の表彰も
栃木大会の全体会の中で、第5回「コンピュータ教育実践アイデア賞」表彰式も行われる。この賞は、日本教育工学振興会が毎年発行している「実践事例アイデア集」の中から選考。
 文部科学大臣奨励賞には新潟県名立町立名立小・漆谷金勇教諭「名立の音環境」、(社)日本教育工学振興会会長賞に長崎県佐世保市立赤崎小・西平功教諭「インターネット・バリアフリー・」、実践事例アイデア集編集委員会委員長賞に岡山県笠岡市立金浦小・高橋伸明教諭「デジタル日記でいいとこみっけ!」、日本教育工学協会会長賞に福岡県高田町立竹海小・木下晶子教諭「黒崎開の干拓づくりに取り組んだ今村五郎兵衛」らが選ばれ表彰される。

(2002年10月5日号より)


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