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ロボットを体験しよう!
科学技術の原理学ぶ
ロボット・実験学習メニュー開発支援事業

 様々なロボットのデモンストレーションや制作のイベント「ロボットを体験しよう!!」の一環として1月16日、日本科学未来館で財団法人つくば科学万博記念財団が学校向けに実施している平成16年度ロボット・実験学習メニュー開発支援事業の成果発表会が開催。支援を受けている小中学校30校が参加し、このうち6校が発表した。

 宮城県川崎町立富岡中学校は、授業の導入部分で江戸時代の「からくり人形」の精緻さからものづくり・技術の面白さを体得させた上で、「茶運び人形」、ロボット製作へと展開した。

 埼玉県菖蒲町立菖蒲中学校は、「問題解決能力の育成」をテーマにロボットの製作学習に技術科のかなりの時間を割いている学校。2年生の選択技術では同じ内容の学習を3回繰り返し、問題解決能力の育成の過程を探った。サッカーロボット、ダンスロボットなどを生徒は作成し、ロボット好きが高じて工業高校に進学した生徒は「物の見方が変わった。どんな構造なのか、中身を推測する。冷静に物事を考えられるようになった」という。

 富山県南砥市立利賀中学校は、商船、高専の上級学校と連携。技術の高度化でコンピュータの動作原理がブラックボックス化している中で、ブラックボックスのまま終わらせないように、コンピュータの基本原理を学び、暮らしの中で様々なIT技術が協調している様子を理解できる内容にした。

 また、児童数1000名を超える大規模校の千葉市立金沢小学校は、5・6年生の全学級で自立型ロボットの製作を経験させた。
 名古屋大学高等研究院教授の福田敏男氏は、「科学技術の原理原則を・あっ・と思うようなことを学べる一場面があれば。その中で生徒の人づくり、人格形成に影響を与えられるように」と期待した。



【2005年2月5日号】