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情報モラル教育、一定の成果か!?
親との認識とズレ大
-日本PTA調査-

 学校で習っている情報リテラシー教育の内容は、パソコンの基本操作、インターネットによる情報収集、情報モラルが上位。情報モラルの学習後の達成度は、「できている」と70%から80%の小中学生が自己評価。保護者の回答に比べ大きなずれがあるが、一定の成果が認められ、今後も充実したいものだ。――日本PTA全国協議会がまとめた「子どもとメディアに関する意識調査」で学校の情報リテラシー教育に関する受け止め方についてこんな結果が出た。

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 小学5年生、中学2年生とその保護者双方を対象にテレビの視聴状況なども含め調査を行った。

 自宅パソコンの使用経験がある子どもは、小中学生とも約8割を占め、3年前に比べて7〜8ポイント高い。インターネットの利用頻度は、「ほぼ毎日」が小学生で9・0%、中学生で26・6%で、3年前に比べ小学生では2ポイント、中学生では7ポイント増えた。

 また、チェーンメールの受信経験を持つ小学生は約4%だが、中学生になると44・8%に増加する。出会い系サイトの広告メールの受信経験も、小学生の約4%から中学生21・5%に増える。

 学校で受けている情報リテラシー教育の内容(新規調査項目)は、小学生・中学生合わせ高い順に、「パソコンの基本的な操作をすること」77・2%、「インターネット等で幅広くさまざまな情報を集めること」60・7%、「インターネット・ホームページ閲覧などを使うこと」50・9%、「ネットなどで自分の名前や住所や電話番号などを教えないこと」40・6%。保護者の回答と比べ、パソコンの基本操作を除くすべての項目について、特にセキュリティや情報モラルについて子どもの回答が20〜30ポイント高く、親子の認識にずれが見られる。

 次に学校で習っていることの達成度を情報モラルで見ると、小学生では「ネットなどで自分の名前や住所や電話番号などを教えないこと」が「非常にできている」「まあできている」を合わせ67・0%、中学生では79・3%と自己評価している。一方保護者で「できている」と回答した割合は、それぞれ35・9%、60・6%と特に小学生で低かった。


【2006年6月3日号】

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